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元硬中お友達事情

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ぞろぞろとクラス総出で屋上を占拠し各々のグループで昼食をとる石矢魔生を、古市は遠い眼をしながら見る。不良ってやっぱり屋上好きだよなとか、なんだかんだ仲良しだろお前らとか思ったことは胸に秘めて、購買のパンにかぶりついた。何時もともにいる男鹿は、東条とコロッケパンをかけて勝負中だ。ああ、上手いもんなコロッケパン。でもそれ買ってきたの俺だから。と、現実逃避なことを考える。
そうして、何故か場違いにも古市の隣に座り男鹿と東条に羨望の眼差しを向ける三木を見なかったことにしたかったのだが、無駄なあがきだった。
一緒に昼食をと男鹿を誘いすげなく断られるが、案外打たれ強い三木は諦めずに屋上に居座り、アウェー感満喫し放題な中で中学時代の友人である古市に眼を付けた。石矢魔生のほとんどが三木を気に食わないと思っているので、とんでもない針のむしろ状態である。三木としては、古市とともにいれば男鹿もセットでついてくるという考えのもとの行動なのだろう。周囲からの視線なんてものともせず、三木は男鹿の姿を眼で追っている。
巻き込まれるほうはたまったものではないし、一応俺も友人だったはずなんだけどコイツ本当に男鹿大好きだないいけどね別に、しかしもっとなんかあってもいいだろいいけどね別に、と思う。
憧れだろうが恨みだろうが、三木は中学のころから男鹿一筋だった。今は離れていた分の反動で、過剰な感情表現になっているだけなのだろう。多分。…そうだといいな。
何はともあれ、また以前のように三人で行動するようになったとして、古市はそれが嫌ではなかった。ベル坊は全力で嫌がりそうだが。
ただ、一つ難点をあげるとするならば、人の横で頬を染めながら「男鹿…」とか呟かないで欲しい。いや、ガチで寒いから。勘弁してください、本当に。



作品名:元硬中お友達事情 作家名:六花