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引き寄せラヴァー

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ですから、理解ある解決をしたんです。

だが義務として定めた報告には、本人の預かっていない暗部が息を潜めている。
どうして連れ込まれそうになる回数の伸びが止まないんだか。油断は禁物で一分一秒命取りの日常に、とてもではないが心は休息を得られない。
取り敢えず物理的に近付く行為を阻止する、といった使命を拳に宿らせて置く。やはり幾ら探っても和平など実在していないから只全力を持って無用なものは排斥しなければ、安心感を感じるのは土台無理からぬこと。
指一本も触れさせてやらないよう、ひたと護り抜く日々の為にこの身に宿る力は特化したのかもしれない。そうであるのなら心から本望ではあるが、正直戦況は甘くない。
特定の嗜好に無関係な者まで引き寄せては貞操が危なげな恋人を護るのは、かなり厄介である。赤信号が止まれというのなら、無自覚とは危ないの意だ。
人気のない教室や路地裏や連れ込まれた喫茶店や住居やらと多様な危険区域が、目を見張る速度であちらこちらに成立していく。主に恋人が要因で、恋人に限った要点であるから悩みの種となる。

いいか、で切り出す。染み込ませるべく区切る。
「油断するな、男は皆狼だ」
「え、静雄さんもですか?」
円らかな瞳が降ってわいた疑問を投げ掛けてくる。
何とか返そうとするも、いやまあそうだが、俺に関しては、と言葉が次第に萎んでいくのが我ながら情けない。
「わかりました」
照れた笑みを浮べて言い放たれた。


こんな無防備な処が原因かと今更ながら知ると並行して、ああこれは一発で落ちたなという想いが胸に再来した。
作品名:引き寄せラヴァー 作家名:じゃく