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Louez notre fondateur. 2

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正臣と杏里のターン
二人とも社会人
けど裏の顔有設定
ダラーズ創始者+将軍+罪歌がタッグを組みました前提
いろいろ捏造注意
























【ダラーズ】



ダラーズとは池袋を中心とするカラーギャングである。

イメージカラーは「無色」。

構成員の総人数は不明。(明確な人数を把握する情報が現在ありません。詳細のある方は情報をお願いします。)

チーム名の由来は不明。(詳細のある方は情報をお願いします。)

誰にも縛られず誰にも使命を仰がない。

その為彼らの行動は逐一制限されず、その参加表明はインターネット上に設立されたページにアクセス出来るか否かである。

ダラーズの一員としてページにアクセスするためには、パスワードが必須となる。

そのパスワードの所在は一切不明。

他者からの紹介又は創始者からのメールのみで、ダラーズへの扉は開かれる。

一見繋がりの無い集団にも見えるが、ダラーズには創始者が存在する。

しかしの存在は不確かであり、また謎多き人物としてメンバーには語られている。

ダラーズのメンバーは創始者の存在は認めるものの、それが誰かと特定できる情報は握っていない。



インターネット百科事典 『文●妖●』より抜粋

































***




「へぇ…ダラーズのボスに会いたいって奴はあんたか」

「………」




歳の頃は二十代前半と思わしき男女は、しげしげと男を見つめた。

見つめられた男は、憔悴しきった顔を上げ、男女の視線に顔を晒した。

襟足まで伸びた金髪を揺らしピアスを両耳に数個あけた男女の片割れである青年は、興味深げに男を見入る。

しかし片割れの丸メガネが特徴的な張りのあるバストを持った女性の男に向ける視線は、疑心に満ちていた。




貴様は何者だと。

何故ダラーズのボスへの面会を希望するのだと。




一見するとか弱く儚げな印象を持たせる―――本当に今まで道をそれることなく生きてきたような外見を持つ彼女の視線はとても淀んでいた。

肩を少し伸びた黒髪に、曇りないガラスを輝かせる丸メガネ。

スラリと伸びた肢体に、思わず目が向いてしまうプロポーション。

そのどれもが彼女の眼から発せられる禍々しい眼力にひれ伏す。

怒気とも異なるその視線が意味するのは何なのか、男女の前に膝をつく男には理解できなかった。



彼女の視線の意味も、彼女の存在も、何もかもが男には理解出来なかった。










男が面会を希望したのは、「黄巾賊」の元リーダーである「将軍」だった。



かつてダラーズと衝突したと言われたカラーギャング。

黄色をチームカラーとして、十代の若者がチームの構成員とされる黄巾賊は、一つの伝説を持つ。

それは黄巾賊の始祖、将軍の存在。

何代も黄巾賊のリーダーは代替わりをしてきた。

あくまでも黄巾賊は十代の若者が統治する集団である。

一時期その年代から外れた構成員がいたという時代もあったそうだが、黄巾賊はあくまでも若い世代の場とされている。

その中で、始祖の存在は語り継がれてきた。

始祖とされる初代のリーダー……将軍の喧嘩の腕っ節から始まったとされる黄巾賊。

一時壊滅的状況にまで落ちたとされた黄巾賊を再び吹き返させたのは、将軍の尽力とダラーズの創始者の助けがあったとされている。

【ダラーズの創始者】

将軍はダラーズの構成員であり、ダラーズの創始者と近しい存在であると噂されている。

上も下も横も謎なチームであるダラーズの中で、黄巾賊の将軍は重要な位置づけにある。





その情報が男を突き動かした。

情報が飛び交う中でダラーズのボスに行きつくことは出来なかったが、彼を取り巻くと人間へのコンタクトをようやっととれる。

将軍への面会―――。

この金髪の青年が、黄巾賊の将軍―――。



しかし男には、ダラーズのボスへの道として将軍に会えた喜びと同時に一つの疑念が生まれていた。

男女の片割れである金髪の青年には納得がいく……彼が黄巾賊の将軍。

だが、彼女はいったい誰だ――――。

将軍の女か。

それとも、まさか―――。
















「言っとくけど杏里はダラーズのボスでも、ボスの女じゃねーよ」

「……アンタの女か」

「っはは!杏里~~どうやら俺達ラブラブなカレカノに見えるらしいぜ?これはアイツに教えてやんねーとな~。正臣くんと杏里のツーショットの前にひれ伏せ愚民共☆的な勢いで迫ってやろうぜ」

「残念ながら、私は正臣君の彼女ではありません」

「俺は何時でもオッケーオッケーウェルカム俺の胸へ飛び込んで熱いヴェーゼをお前に~~だけどな!」

「沙樹ちゃんに怒られますよ」

「だいじょぶだって。沙樹はそんな小さなコトで怒るような狭い女じゃねーって。じゃなきゃ俺の女じゃないだろ、今頃」

「それもそうですね。…何だか昔を思い出します」

「そうだな。…で、杏里はだな」

「正臣君。私に言わせてくれませんか?」

「そりゃ構わないって。むしろ俺が言う必要なんて1ミクロンもねぇから!ミジンコ真っ青な勢いで無いから!……自分で自分を証明してやれ」

「…ありがとうございます」





金髪の青年へと淡くほほ笑んだ丸メガネの女性は、ついと男へ体を向けた。

彼女の表情はまったく読めない。

喜怒哀楽が一切無いその表情が意味することを、見下ろされる男は理解が出来なかった。

否、男は理解どころか理解する思考すら凍らされていた。





男を見下ろす彼女の眼球は、赤い光を帯びていた。

男の錯覚などでは無く、彼女の眼球は赤く爛々といっそ禍々しいと思わせる程、赤かった。


風が彼らの間を笑うかのように過ぎ去っても、男が何度瞬きをしようとも彼女の瞳は赤く、男だけを映す。























「私は……ダラーズの創始者を守護する者。彼をあらゆる厄災から守る者です」










だから、私では無いんです。


彼を愛する人は。



















End.
作品名:Louez notre fondateur. 2 作家名:ひじり