ダブルパロ詰め合わせ
漫画版『プラトニックチェーン』1巻より
雛木リカ =正臣(ただし女体化、正美)
茅野ひとみ =帝人(ただし女体化、帝女)
天野成美 =臨也(ただし女体化、臨弥)
元のキャラクタに合わせて女体化、年齢操作で同級生。
プラトニックチェーンの配役はご想像にお任せします。
「イザヤの秘密、あの人に教えてもらおうか!」
言って正美は携帯電話を開く。カチカチと操作して開いたのはプラトニックチェーンの携帯サイトだった。そして送られてきた映像には小学生くらいの男子からポテトチップスを奪い去る臨弥の姿がしっかりと映っている。
「見た?」
「優等生に裏の顔あり! やっぱりあったんだ、欠点!」
「こんなことわかっちゃうなんてすごいねー!」
「プラトニックチェーンって神サマみたい!!」
2人が笑っている間に次の映像が送られてくる。
「マサミ! 他にも送られてきた―――― ……、……マサミ」
それは臨弥が金属バットで中年男性に殴りかかる映像だった。
「もしかして、オヤジ狩り?」
2人から笑顔が消え、表情が強張る。
「こっ、これはシャレになんないよ!!」
「う、うん……」
「あ! 画面変わった! まだあるってこと!?」
「この建物はどこだろう……」
画面の中で臨弥は鞄を下ろし、手近にあった棒を拾い上げて窓ガラスを叩き割り始める。ガシャン、とガラスの砕ける音が携帯電話から響いた。そしてもう壊せるものがないと判断した臨弥が鞄から引きずり出したものはポリタンクであり、その中身を部屋中にぶちまける。空になったポリタンクをあっさり捨てた臨弥は燐寸を擦り、
「うそ……」
「まさか――――――」
火の点いたそれを灯油の海に落とす。
『ふ……ふふ…………』
赤く燃え上がる室内で臨弥は静かに笑っていた。
「な、なにコレ……、秘密どころじゃないよ、犯罪じゃん!! ヤバイもの見ちゃったよ」
すっかり青褪めた2人は背後に忍び寄る気配に全く気づかない。
「どうしよう、ミコぉ」
「どうしようったって……」
「へぇ、どうしてくれるつもり?」
振り返った先には噂をすれば影、とばかりに臨弥が佇んでいる。
「イ……、イザヤ…………」
「あなた方が教室で私のことを話してたの、聞こえちゃったんだ。それでプラチェに見張っておいてもらったの、正解だったね」
近づいてくる臨弥に2人は思わず後ずさった。
作品名:ダブルパロ詰め合わせ 作家名:NiLi