きみがまばゆい
じっと、真面目な眼差しでこちらを見てくるものだから、何だろうと思ったら。「あの時、分かった」と、改まって言われたのはそんな言葉だった。銀河は大きな目をぱちりと瞬かせて、ヘリオスを見やった。
「白き心に、天馬の翼。――最初から全部、おまえのことだ。銀河」
「……何、言ってるんだ?」
「おまえこそが、白き心の持ち主ってことだ」
ぽかんとしている銀河を後目に、ヘリオスは微笑んでみせる。そんな、ひとりで納得したような顔をされても、銀河には分からない。
「俺の心が白いって?」
銀河には分からない。銀河は最初から、言われた通り、ヘリオスが白き心の持ち主であることに、何の疑いも無かった。だって、事実だ。銀河にはヘリオスの心こそが、白き純粋なものであるように思えてならなかった。バトルに対する姿勢や、ソルブレイズを持つ手に、その心はよく表れている。こうして銀河に向ける、言葉や表情のやわらかさにも。
「なあ、ヘリオス」
「ん?」
「心がどうこうってのは、よく分かんないけどさ」
「………」
「おまえがいい奴で、いいブレーダーなんだってことは、はっきり分かるぜ」
だから一緒にいるのが楽しい。もっとバトルしたい。
銀河はヘリオスの手を取った。銀河を、世界を救った手だ。
「おまえがいなかったら、この世界は無かったんだぜ?」
誰が何と言おうと、変わらない事実だった。