溺れた先
ぴたっと額に貼られた冷えピタが気持ちいい。
見上げれば臨也さんの呆れた顔がと天井が目に映る。
なんだかミスマッチだなぁ、とぼんやり思いながら僕は熱い吐息を滲ませながらポツリと呟いた。
「僕もなるとは思ってませんでした・・・」
「君って本当に体力無いよね」
頭を撫でてくれる臨也さんの手も若干熱くて。だけど、その温度が僕にとっては安心する。
さっきまでこの熱に溺れていた。それなのに今はこの熱にどこか安心感を感じている。
「やっぱり帝人くん俺の家においでよ。エアコン完備だからさ」
冷えピタ越しに感じるあの人の唇の感触に僕はまた軽いめまいを感じた。