呟きろぐぐ Ⅲ
もっと食べなさい。私よりも身長あるくせに軽いなんて詐欺もいいとこ ろだわ。同じものを食べてるくせに、ほんと貴方女の敵ね。そう言うと、彼は瞬きをしてからへらりと笑った。
「波江さん、ヘンゼルとグレーテルの魔女みたいですね」
魔女と言われて嬉しいと思う女はいない。そう思いながら無言で睨む。
彼は視線を肩を竦めることでかわし、柔らかく煮込んだ肉を口へと運んだ。
「おいしい」
呟かれた言葉に私の心は180度変わる。現金だ。しかしこれが愛なのだ。貴方も私と同じくらい私を想えばいいのに。すると咀嚼し飲 み込んだ彼が笑って一言。
「僕が太ったら、責任持って食べてくださいね」
【情報屋ぱろ波帝】
「波江さん、好きな色はありますか」
「蒼」
「・・即答ですか」
「だって貴方の 眸の色だもの」
(ずるいなぁ、このひとは)
「でも、いきなり何?」
「波江さんの好きな色であしらったネックレスをプレゼントしたら受け取ってくれるかなと思いまして」
「!」
【情報屋ぱろ波帝】
意識してそんで無意識にお互いを口説いていたらいい。
「・・・・帝人さん、こんな暑いのに何でタートルネックしてんの?」
「んー、僕もできれば脱ぎたいんですけどねぇ・・・」
「・・・隠したいものでもあんの?」
「だったらどうしま す?」
「暴く」
「即答ですか。でも駄目ですよ」
可愛いあのひとの嫉妬の証を他人に見せたらそれこそ殺されちゃいますから
【波帝←臨】情報屋ぱろ