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十六夜 葉月
十六夜 葉月
novelistID. 20210
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どうしよう可愛すぎる

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「佐藤、女装しろ。」

いきなり店長が言った。









「・・・・はぁ?!」
「・・・・え??」
「杏子さん・・・?」

皆の声が重なる。
ちなみに上から、佐藤君、俺、轟さん。



「杏子さん、どうしたんですか?」

轟さんがもっともな意見を言っている。

「あ、いや、最近退屈だからな・・面白いことをしたい・・じゃなくて、客の意見だ!」

「おもいきり本音言っただろ!!・・どうして俺なんだ・・?」

「お前が似合いそうだからだ。私がみた・・じゃなくて客の意見だ!」

・・・さっきから本音が駄々漏れなんですけど・・店長。
でも・・佐藤君の女装か~。
腰細いし、背は高いし、顔も美人だし・・足は長いし・・

「ふ・・ふふ・・・。」

「そ・・相馬君?」

いきなり笑い出した俺に若干怯える轟さん。・・・酷いなぁ・・。

「絶対嫌だ!!」

「なんでだ!!お前は女装が似合う!!」

「嬉しくねぇよ!!」

「絶対かわいい!!」

そんなやり取りをしている二人を横目に、俺は轟さんに話を持ちかける。
・・・・そして佐藤君の前に行きうるんだ瞳で・・




「佐藤君お願い・・・(杏子さんの為なの!!)」




お~い、轟さん、本音言っちゃってるよ?
でも佐藤君には聞こえてないみたいだ。
あ~とか、う~とか言いながら慌てている。
そんな佐藤君も可愛いな・・って思ってると・・




「山田、準備は出来ています!!」




メイク道具とフロアーの女子制服を持って山田さんが屋根裏から落ちてきた。

「あ?や・・山田?!!」

そして佐藤君の腕を掴むと、拉致していった。

「山田腕の見せ所です!頑張ります!!」

そう叫びながら。




三人でその光景を見送ると、物凄い佐藤君の悲鳴と、楽しそうな山田さんの声が響き渡る。




「・・お待たせしました!山田の傑作です!!」

そう言って扉が開くと・・そこには天使がいた。

金髪のウイッグに、ナチュラルなメイク、フロアーの制服は背が高い為にスカートが短くなっていて・・・絶対領域を作るニーハイがはかれている。
佐藤君の細い腰が強調されていて・・、胸も巨乳につくられている。
恥ずかしいのか俯き加減でスカートを抑えていて・・・。

「っ・・・・くそ・・・。」

言葉遣いはいつもの佐藤君だけどそれがまた可愛くて・・

「可愛い佐藤君!」

「お~~私の目に狂いはなかった!」

店長達がそんな事を言っているけど、俺の耳には入らない。
俺の理想の天使が目の前にいる!!
それに俺の大好きな佐藤君だし!!
そう思ったら抑えが効かなくて・・じりじりと佐藤君に詰め寄る。

「・・・・そ、相馬?」

近づく俺に恐怖を感じたらしい佐藤君が視線をあげ、数歩下がる。
それを許さないように腰に腕を回し佐藤君を引き寄せる。

「え・・・相馬・・おい!」

「佐藤君が可愛いのがいけないんだよ?」


そういい、佐藤君に口付けた。



周りから悲鳴が上がったけど、気にしない。
こんなに可愛い佐藤君を独り占めできるのは俺だけだよ。