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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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Depressed Beautiful Flower

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 会社とか学校とかに通っているならばきっと親も安心するのだろうなあ、とかそんなことすら考える余裕もなくなってきて、しかしながらやることもなく窓の外を見ている。パソコンにはもう飽きた。ネット、なんて、どうせ電話回線一本の繋がり。しかもみんな覆面かぶった文字同士のお付き合い。じゃあリアルの人たちと遊べばいいじゃないか?そんなうまくいくはずがないじゃないか。仮面がない分何も隠せず、知らぬ間に俺はいつでも一人ぼっち。それでも生きているんだ、俺は、と思うと、ちょっぴり苦しいと思っていた時期もあったけれど、今じゃあもうそんなのに慣れてしまって、いつも通り起きて飯を届けてもらって食って寝る生活。春も夏も秋も冬も全部関係ない。今外が日本でなかったとしても別にかまわない。
 言葉をしゃべらなくなった。もしかしたら声を失っているかもしれない。でも別にそれがどうしたという話ではないか?話さないのに声が出たところでなんも意味がないから、俺はパソコンすらやらないから、スカイプだってやらないので、声が出なかろうとも気にする必要性はない。「おはよう」とかすらいう必要がないだなんて素晴らしいと思わない?
 昔は外に出ることもあった。今じゃあ親が手酌用の酒すら買ってくる始末だ。もしかしたら、買ってきてくれているのは弟かもしれない。弟は何でか知らないが俺よりはるかに頭がよく、そのため、一流エリートとして生きているんだから。でも俺のために結婚することはできないだろうけど。だからどうしたという話ではある。そいつがいきなり性転換しても何も影響がない。
 そしてそんなんだから、肉まんを見て今の季節を判断するなんてできなくなってしまった。
 死にたがりではない。
 死にたがりではない。
 大事なことなので2度言いました。
 死にたがりだったとしたら、とっとと死んでいろという話だろう。俺が死んだのを心の中で喜びつつ、葬儀をすることができ、自分からごみが消えてくれるんだから。葬儀だって内輪でやれば坊さんを呼ぶだけだし。

 会社に勤めていた頃には上司にこき使われている身分で、うだつが上がらないから、俺は使いっパシリでいじめを受けながら、しかしリストラにはならなかった。要は会社のストレスのはけ口として使うためだったわけだが。明らかな最低賃金調整。
 あ、またきてるよ
 まだいたんだ
 弁当持ってトイレに行ってる
 あいついつになったらふつうにあがるの
 俺は何もかもが嫌になった。
 土曜・日曜だって休めないほうが多かったし、休めても日曜が終われば月曜がやってくる。

 屋上から見る星空。それを心の中で思い描いて、本当の星の光を忘れてしまったゆえにうまく描けなくて、24:00、近くにあるビルの屋上にのぼる。そして、

 「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 その時。
 「おーい、ここに来るのは初めてだよね」
 「…」
 「ひさしぶり。元気にしてた?」
 そこにいたのは、昔のクラスメートだった。