二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」
烏丸@ツイッターしてます
烏丸@ツイッターしてます
novelistID. 20756
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

土方十四郎の恋愛事情 1

INDEX|1ページ/1ページ|

 
「よう」

 さっきまで腑抜けた様子だった土方は、
 低く澄んだ声音に慌てて立ち上がり
 声の主を愛おしそうに見つめた。

「銀時・・・・・・」

 「おいおい、どーした?可愛い顔して」

 「なっ・・・!!!」

 ニヤニヤとした表情で銀時が言うと
 土方はいつもの仏頂面に戻った。

 「なんで来たんだよ。他の奴は恒例行事の花見だ。そっちに・・・・・・」

 「お前に会いたかったんだ」

 不意に銀時が放った言葉は土方の心を苦しめた。
 -------俺、銀時のこと好きにならないようにしてたのに
     なんでそんな無神経なこと言うんだよ・・・?

 「ずるいよな、銀時は」

 「そりゃあねーよ。お前のために来たのに」

 ぽすっと銀時は土方の頭を撫でた。
 土方は、されるがままにじっとしている。

 銀時の手は大きくて優しい。土方は、こうされるたびいつも思っていた。
 今だけは、俺を見てくれている。この時間が終わらなければいいのに、と
 そんな事を考えていた自分が恥ずかしかった。
 銀時は躊躇ったように目を逸らし、呟いた。

 「そんな顔してっと、キスすんぞ」

 土方は一瞬、銀時にならキスされてもいいと思ったが
 流石にいけない事だと分かっていた。

 「銀時。お前も俺も男だ。女とは好きなだけやればいい。
 だが俺たちは・・・」

 「んな事ぁ分かってんだよ」

 銀時は狂おしそうに土方を見つめ、頬に手をそえる。

 「俺は、土方十四郎が好きなんだ」

 土方に反論させる隙も与えず、銀時は土方に唇を重ねる。
 土方は抵抗しようと銀時の胸を押すが、力が入らない。
 自分の舌を弄ぶよう銀時は探ってくる。

 「んっ・・・・・・」

 土方は、自分の出した始めて聞くような甘い声に恥らった。
 銀時はそれに気付き、口を離そうとする。
 しかし土方は、銀時からなにか言われるのが嫌だったし、
 このままずっといたいと素直に思い、銀時の肩に手をかけ
 引き寄せた。・・・・・・
















 「ま~ったく近藤さんは土方の野郎に甘々ですぜぃ」

 ブツブツと文句を言いながら沖田はポケットに手を突っ込んで
 真撰組屯所に向かっていた。花見の最中に酔っ払った奴らを
 止めるのに、近藤さんと酒の飲めない俺だけではカズが多すぎだ
 ということで留守番をしている土方を呼びに行けと言われたのだ。


 -------俺だけで十分なのにアイツにばかり頼って、
     そんなに俺は頼りねーのかよ。
     俺は土方と対等の存在になりたい。
     部下や子供とかではなく、1人の人間として
     見て欲しい。って、土方が好きだからなんだ
     ろうけど。

 「お?」

 もの凄く見覚えのあるバイクを発見。
 それは、屯所の門の前に止めてあった。
 間違いない・・・銀時の物だ。

 「アイツ・・・・・・っ」

 沖田は、そう呟くと全速力で
 土方の元へ向かった。