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裏ふぁーすとでーと?

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青ざめたままの早坂が半ば俺を引きずるようにテーブルに戻る。
「……どーした?」
あんまりにも顔色の悪い早坂を見て、黒崎が立ち上がる。
早坂が何かを発する前に俺は短く事情を告げた。
「ワリ。バレた」
「……え?」
黒崎の額から汗が滑り降ちる。
「――夏男! オマエやっぱりそーゆー趣味だったんだな!!」
何かに耐え切れなくなったように早坂が喋り出す。
「――へ?」
……そーゆー趣味ってなんだ?
「オマエが○モなのは百歩譲って認めるとして」
「「は?」」
○モって……あ!
「二股かけるのは良くないと思うぞ! ヒトとして!!」
「誰がだ!」
たまらず黒崎が叫ぶと、由井も戦慄したように、
「何! 夏男はそーゆー趣味だったのか!」
「ちげーよ!!」
根本から間違ってんだが、突っ込むわけにもいかず、黙っていると早坂がこちらに目をやり、
「その上、その上男に女装させるなんてオマエにそんな趣味があるなんて!!!」
「ねーよ!」
「そうだ! これは別に黒さ、じゃねえ夏男の趣味じゃねーよ!」
俺たちの意見も聞こうとせず、イヤイヤと耳をふさいで首を振る早坂。
由井も顔を青褪めさせて、
「何! 夏男にそんな趣味があったのか!!
……もしやメイドの忍ちゃんも狙っていたのか!?」
ブチッと何かが切れる音がした。
俯いていた黒崎が、手を伸ばすと二人の頭を鷲掴みにする。
反射的に黙った二人を自分の方に引き寄せ、顔を近付ける。
凄絶な笑みを浮かべ――

「――聞けよ。ヒトの話」
「「……ハイ……」」

やっと二人が黙ると手を放して、海よりふかーく溜め息をつく黒崎。
「……あー。
どこから話せばいいんだか……」
確かに……
「――その件については俺が説明します」
どこからかひょっこりでてきた諸悪の根源こと大宮。
「テメェ! 大宮!!」
コイツのせいでしなくてもいい苦労をどれだけ――!!
「……誰だ?」
早坂が夏男に問えば、疲れたように、
「……説明してくれる奴……」
とだけ述べた。

作品名:裏ふぁーすとでーと? 作家名:如月花菜