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【APH】くだまき【ユキウサギ】

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PM11:00を過ぎてから、俺のケータイが無言でピカピカと光り続けてる
俺様ブログの更新作業は一時中断
あー、いきなり何だってんだ
すっげぇ嫌な予感がして… 出たくないけど、出てしまった

「………よう、イヴァン? こんな時間になん」
『うわぁああああんギルくん僕の誕生日終わっちゃったよぉおおおおお』



  くだまき



『ねぇ僕の家とギルくんのとこ時差一時間でしょ、だからそっちは11時過ぎでも僕のとこはもう12時過ぎなんだよ』
「知ってるぞ、それぐらい…」
『あれぇ何でギルくんからプレゼント来ないのかなぁ、欲しいなぁ欲しいなぁねぇギルくんプレゼントは?』

電話の向こうからはハイテンションでごねる声
イヴァンの奴、夜中のくせにやたらハイじゃねぇか

「お前、ウォッカ… どのくらい空けたんだ?」
『ウォトカ?んー… 姉さんが来た時に一本あけて、ナターシャは… 震えが止まらくて、がばがば飲んで…』
「度数強いんだろ、そんなに飲むなって!」
『そんなんじゃ酔わないよ! …ギルくんが誕生日のプレゼントくれないから家中の瓶あけちゃった!』
「家中っ!!?」

この酔っぱらいが!
電話の向こうからぽわぽわした声が引っ切り無し
ため息まじり、温いコーヒーを一気に飲み干す
長期戦を覚悟して、しっかり椅子に座りなおした

『今の僕のとこの誕生日は6/12だけど… でも70年くらいこっちで祝ってたし… プレゼント、ほしいなぁ』
「一人でプリャーニクでも食ってろ、この酔っぱらい。酒取り上げるぞ… ったく」
『ダメだよ僕のとこの人たち、ウォトカないとガソリンまで飲んじゃうから!ねっ!』
「それはダメだろ…」
『ちょっと外吹雪だけどジョギングして来ようかなぁ? ふふっ風邪ひいちゃうかも!』

おおおお… 胃がキリキリ痛くなってきたのはきっとブラックコーヒーのせいじゃねぇ
酒強いくせに酔っぱらうなよ、ガチで外飛び出したら凍死するだろうがそっちは!
ストレスでまつげ抜ける… ざっと4本くらい抜ける… 冷凍イヴァンはマジ勘弁だ

「…何欲しいんだよお前、」
「ギルくん欲しいなぁ土地的な意味で」
「却下」
「じゃあ性的な意」
「却下ァアアアア!!!」

前言撤回、凍って頭冷やして来やがれ3回くらい
時計の針がかなり動いている
パソコンはシャットダウン、部屋も消灯
ケータイだけ持って、もそもそベッドにもぐりこんだ
電話の向こうのイヴァンは現在進行形で酒盛り中らしい
こぽこぽとコップへ液体を注ぐ音がする

「いい加減アルコール抜けよ、水飲めって」
「ウォトカってねぇ、水って意味なんだよだから大丈夫大丈夫!」

こっちも眠ぃし明日はカウントダウンで夜更かし決定だ
酔っぱらいのくだまきで睡眠時間削るのはなぁ
まぁ、やけ酒の方が気になるのが本音だけど

「いいかイヴァン、一度しか言わねぇぞ! よぉく聞け!」
「んー、なぁにギルくん?プレゼント?」

この前イヴァンとこ泊ったとき、こっそり準備しといてよかった
まさか、ここまでごねると思わなかったけど……

「俺が泊る客間のタンスの一番上! じゃあな俺はおやすむっ!」

ツーツー、通話終了を告げる音
イヴァンの奴、どんな顔すっかな
悪戯の結果待ちする気持ちで12時前に俺は枕に顔を埋めた


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お酒のせいでちょっとふらふらしながら二階の客間へ
いちばんきれいな部屋がいつもギルくんが泊る部屋って決まってるんだ
ウォトカ飲んでても、やっぱり暖房がないところは寒い
ふぅってやると、息もまっしろなんだよ家のなかなのに!
ちょっぴりギルくんに悪態つきながら、タンスの一番上をひっぱってみた
まっかな封筒にぴかぴか光るきんいろのシールがはってある
その場でぴりぴり、やぶいてみるとうさぎの絵が描いてあるカードだった
ぱさっと開くと書いてあるのはたった一行だけ
あんなに飲んだのにそれよりもっと、ぽっと顔があつくなる
僕のこと、忘れてたのかとおもったのに!
くらくらしていつもギルくんがつかうベッドにぽすり
あぁダメだもっとくらくらしちゃうよ!

「ギルくん愛してるー!すきだよー!だいすきー!」

窓をあけて 吹雪がびゅーびゅーいってる中おもいっきり叫ぶ それが僕の誕生日だった




『おめでとーは言わねぇけど 次会ったら 飛び込んでキスしてやるぜ! カッコイイ俺様より』