ゲーセン行こうぜ!
キーンコーン…
放課後のチャイムが学校中に響きわたる。
「よぉ、政宗!今日帰りにゲーセンでも行かねーか?」
元親が政宗をゲーセンに誘っている。
そのこと自体はさほど珍しくはない。
だが、たった一人だけそれを快く思っていない者がいた。
「なぁ、元就。」
「?」
「お前も、一緒にゲーセン行くか?」
「我は…」
彼の心の中には、黒いもやもやしたものが渦巻いていた。
結局、元就は元親の誘いを断ってしまった。
我は、いったいどうしてしまったのだろう…。
このような感情など…我には必要ないはず…なのに…。
「我が、あやつを好いておると言うのか?」
意を決して気持ちを伝えるか…否か…。
「なぁなぁ、元就ぃ~。お前昨日どぅしたんだ?
気分でも悪かったのか?」
心配そうに我の顔をのぞき込んでくる元親。
ただ、それだけのことで…息が詰まりそうなくらい大きな脈を打つ心臓。
おちつけ。おちつくのだ。
そうだ。こいつは「なすび」だ!(色的に)
元親はなすび…なすび…なす…
「ぶっふぅ//3//」
元親の顔となすびがいい具合にマッチして思わず笑ってしまった。
急に笑ってしまったせいか、元親は少し驚いた顔をしている。
まぁ、急に笑えば誰でもそうなるだろうな、と思った。けど…
「やっぱ、元就の笑った顔可愛いな!」
ニカッと歯を見せながら笑ってみせる元親。
これは…計算外だ…。
絶対顔赤くなってる…。
…こんな顔…反則だ…。