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「おや、二人して、デートですか」
こいつ、この大来で何を言ってくれる。

「君がいると無駄に目立つから離れてくれない」


「雲雀君」
「何」
「首、赤くなってますよ」
「!?」
「虫さされですか、この時期に、」
ずいずいと頭を近づける。
「ちょ、顔が、近っ!」
「にしては赤過ぎますね」
こいつ、絶対わかってて言ってる。
「他も喰われてるかもしれませんね」
「っ」
何してるのちょっと服のはし掴んで、捲くんないでよ、って、捲くるなって言ってるでしょ!

捲くった服の下、白い肌の上。
ぽつりぽつりと赤い点が。

「こんなとこまで虫って喰いませんよね」

もう、いいだろ。それ以上言うな。言ったらぶん殴る。
からからと笑う、口を開く、言葉を漏らす。
「僕を差し置いて綱吉君といちゃついてましたね」
代休含めた三連休。二人して裸で過ごしたんでしょう。嫌ですね不健全な。

で。切れた。ぷつん、と。
初めて自分の頭の中で何かが切れる音を聞いた。

近くにあったわさわさした蒼い毛を掴んで思いっきり引っ張った。
もう、むしりとる気で引っ張った。

作品名:1827+69 作家名:吾雀