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A winter fairy is melting a...

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だいたいさ、と鳶色の髪の青年はぼやいた。

「クリスマスイブで盛り上がるって、意味が分からないと思わないか? 地球世紀の宗教だかなんだかは知らないけどさ。そりゃ、シャイアンに居た頃はそれなりにパーティなんかあったけど、あっちは当然のように家族単位でだったぜ? スイートとか二人のとか、他人の誕生日じゃないか。結局はさ。第一、聖なる日なのなら、ばか騒ぎは慎むべきだろう。そうじゃないか?」

 黙って青年の愚痴を聞き流しながら、本日の為のシャンパーニュのコルクに手をかけて金髪の男は苦笑した。

「昨年、クリスマスに居なかったのは悪かったと思っているよ。今年はチキンだってツリーだってプレゼントだって用意しただろう?」

 さあ、ご機嫌を直して、と言われて鳶色の髪の青年は頬を赤く染めた。

「べ、別にそんなの、嬉しくなんか……」
「アムロ、諦めてグラスを手に取ってくれ。そら、メリー・クリスマス!」
「……メリークリスマス。でも、めでたくなんかないんだからな? 本当だからな?」
「分かった分かった、ケーキの苺はアムロに譲ろう」
「い、苺なんかで……」

 こうして、宇宙世紀の英雄二人のツンデレ・イブは和やかに過ぎて行くのであった。
作品名:A winter fairy is melting a... 作家名:とりせ