@Twitter.04/骸ツナ
「一口食べる?」
コンビニのおでんの容器から、ふわりと白い湯気が漂う。そして、そう口にした綱吉の唇からも。
真冬の公園のベンチで、綱吉と骸は並んでおでんを食べていた。
学校の帰り道。寒い寒いといいながら、それでも『また明日』という言葉を口にするのがどちらももったいなくて、コンビニで温かいものを買って食べるのが、いつの間にか習慣になっていた。
もちろん、高いものは買えない。おでんとか、肉まんを二人で一つとか。缶入りのコーンスープや、蜂蜜レモンのときもある。
二人で小銭を出しあって買う温かいものは、そのまま二人の体だけでなく、心もポカポカと温める。まるで幸せみたいに。
今日はおでんが安くなっていたから、綱吉はつくね串を骸は大根をと、珍しく別々に買ったのだ。
つくね串を差し出した綱吉に骸が、ふ、と笑った。
「いただきます」
と、綱吉の手を握り、そのまま引き寄せてつくねを一つ口にする。骸の手は冷たい。そのはずなのに。
「おいしいです」
「そ、そっか……っ」
よかった、と呟いた綱吉の手は、まるで指先まで熱がいきわたったようだった。
作品名:@Twitter.04/骸ツナ 作家名:|ω・)