Today's Military DOG Report
と。一端そこで言葉を区切ると、2人はあの時はなぁ・・・と物凄い遠い目をした。
「・・・・・あの」
何か口から出そうですけど。とは、誰も突っ込めなかった。
はっきり言って、続きを聞くのが物凄く物凄く怖いんだが、知りたがる心は止められない。
固唾を呑んで見守る面々の嫌な気合が通じたのか、2人の少尉は揃って大きく息をついた。
「ブレダ、火くれ」
ほらよ、と差し出されたライターで、くわえていたタバコに火をつけたハボック少尉は、何処かにそのまま沈んでいきそうな勢いで煙を吐き出す。
「3日」
3日?
そこで区切って、皆へ視線を投げると。
「演習のあと、3日、オレは物が食えなかった」
・・・・・・え。
「・・・俺は最痩せ期だったな。最後の」
・・・え、え。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・ちなみに、喧嘩売った連中の末路、聞きたいか?」
あまりにマジメに暗いその視線に、その場にいた全員がすごい勢いで首を横に振ったのは言うまでもない。
どうしよう。
僕は生きて帰れるんだろうか、とか。
ちょっと色々考えさせられてしまった、とある午後だった。
その運命の合同演習まであと10日。
僕たちの明日はどっちだ。
It's all over!
作品名:Today's Military DOG Report 作家名:みとなんこ@紺