日常はいつか崩れる
((正臣・・・・・。
来良学園に通う竜ヶ峰帝人は心中で呟いた。
帝人の日常には紀田正臣、園原杏里という存在があった。
ずっと親友と友達でいるんだと思ってた。
でも・・・・・叶わなかった・・・・。
((なんで・・・・・。いきなりあんなこと・・・・・
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つい20分程前、正臣の口から伝えられた事実。
その言葉に帝人は言葉を失った。
ただただ目を見開き戸惑うことしかできない自分・・・。
そんな自分をみて正臣は笑った。
いつもと何らかわらぬ笑顔で・・・・。
それでも、どこか悲しげに、儚げに・・・。
――――じゃぁまた明日な
いつもとは打って変わった消え入りそうな声で・・・・・。
そんな正臣を引きとめられなかった自分。
本当にまた明日会えるんだろうか・・・
もし会えたとしてもいつもみたいに話せるのだろうか・・・
帝人のなかには
不安と・・・・・
正臣の言葉が・・・・
回り続けていた・・・
((正臣・・・・・
―――愛してるよ帝人―――
((なんで・・・・僕なの・・・・・・
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正臣に会えなくなって何日たっただろう・・・・
あれから正臣は学校にきていない。
教師もなんの連絡も受けていないらしい。
((また明日って言ったくせに、、、、
やっぱり僕は傷つけてしまったんだろうか・・・
((学校の皆や園原さんにまで心配かけて・・・・・
僕 が考えてることなんてあの日から変わっちゃいない・・・・
正臣は親友だ。
今までに恋愛感情を抱いたことはない
それに・・・
(((僕は園原さんのことが好きだし・・・・
でも・・・・
((会いたいよ正臣・・・・っ次はちゃんと答えるからっ・・・また前みたいに笑って学校にきてよ・・・
焦燥感
正臣が居なくなって
帝人の中に残ったもの
焦燥感
癒される事の無い渇き
あふれていく親友への想いと涙
((この涙が全て洗い流してくれたらいいのに・・・・
そのときの帝人の虚ろな瞳にはなにも映ってはいなかった・・・・