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もしもシリーズ その1

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それはヘッドとの戦いに勝利した次の日に発生した・・・。


月曜日・・・

スガタはタクトが負けると半分思っていた為に、朝学校でタクトに素直に勝ってよかったと言いにくかった。ワコもスガタがいつもと違う様子に、なにかを察したのか特に言わなかったが、目がワコの気持を物語っていた。

そんな微妙な空気の中、タクトが教室に入ってきた。
ただ、タクトはスガタ以上に様子がおかしかった・・・・。

「おっっつはよ今日も良い天気だねなんだかこんな日は綺羅星がまたワコを襲いにきそうだね僕も昨日戦った奴よりもっと強くならなくちゃだからこれから当分修行に出かけてくるよスガタの道場に行くよりも効果的な方法を思いついたからじゃあ当分学校に来ないからスガタかワコノートよろしくね!!!!!!!!!」

ノンブレスで話すだけ話して、タクトは教室を出て行った。
これにはクラスの皆が、「なにかあったのか・・・、わかりやすい奴だ。」と心の中でつぶやいた。ただし、彼らはタクトの様子だけ気になり、姿はよく見てなかった。

よって、珍しい光景だけを目の当たりにすることになった。

まず、スガタの顔が冷静な顔でなく唖然とした顔に、ワコは逆に頭をかかえてブツブツと地面に向かって話続けるという怖い光景だ。

そこに、人妻女子高生ことワタナベ・カナコが話しかけた。
それはもう、久々に面白い光景をみて機嫌がよさそうに・・・

「タクト君、なにかあったようだけど・・・。二人はどうやら詳しくは知らなくても何か知ってそうね。もし、よろしければ話して下さらないかしら。」

この言葉に二人は正気に戻り、同時にタクトの後を追いに、一目散に教室のドアから出ていった。

「あら、そんなに話たくないのか、話せないのかしら・・・」

そんな二人の様子にMrs.ワタナベは、いつもの様にマイペースに自己完結をした。

この日、スガタとワコはタクトを見つけることができなかった・・・。




火曜日

タクトは海沿いの高台で、一人でたそがれていた。

事の始まりは、ヘッドと戦い勝利した後から始まった。
日死の巫女であるミズノとバスで別れた後、謎の高熱にうなされ倒れてしまい、知らない親切な人に介抱されて・・・


ここで、タクトの回想は終わり頭を抱えてしまった。

スガタやワコには、かなりおかしい態度で接したため、様子がおかしいと心配されているのはわかっているが、これは簡単に相談できることではなかった。

「タウバーンって、本当の力を発揮するとこんなになっちゃうのかな・・・」

タクトは、そういって自分の胸元を見た・・・。あからさまではないが、そこには男子にはあり得ない胸の膨らみがあった。さらに注意深くタクトの姿を見ると、どこか華奢な感じになっていた。下ももちろん・・・・・。

そう、タクトは女の子になっていた。
タクトが、さらにたそがれていると・・・

「こんな所は何もないよ、銀河美少年。」

後ろから、印象に残る様な声がして振り向くと、そこには紫色の髪の青年がいた。
タクトは、印象的な声と外見、話し方からヘッドと呼ばれていた青年を思い出した。

「一応正体を隠す気は無いんですか?」

タクトが皮肉っぽく言うと「君の事は敵とは思っていないからね。むしろ我々の来るべき日に向けての同士だと、僕は考えているんだ。」と微笑んだ。



作品名:もしもシリーズ その1 作家名:あすか