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DdFF:倍返し

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(……何なんだ、あの半裸の少年は……!)
ライトニングはティーダからぼんぼん投げられる白と青のボール――ジェクトによるとブリッツボールというらしい――を避けながら、苦々しく思っていた。
戦闘が始まったと同時にいきなり顔面にボールをぶつけられた。
これは死闘なのだから騎士のように名乗りを上げろとまでは言わないが、開始と同時にボールを、しかも女の顔面めがけて投げつけてくるのはどうかと思う。
そういう事をあまり気にしないライトニングではあったが、最初に顔面で受けてしまったボールが思った以上に痛かったので、とってもムカついていた。
距離を詰めようとしたら、更に顔面にボールを食らってしまったのもあるかもしれない(この辺りはライトニングの落ち度なので、完全に八つ当たりだ)。
(……どうしてくれよう……)
そんな事を思いながらボールを避け、じりじりとティーダとの距離を詰めていく。
「食らえっ!」
距離を詰められて攻撃を変える事にしたらしく、今度はティーダが剣を取りだして斬りかかってきた。
そして、それこそがライトニングが待っていた隙だった。
「貰ったっ!!」
ティーダの剣を真っ向から受け止め弾き飛ばす。
「!」
そのまま剣に雷の力を込め、ライトニングは一気にその力を放った。
「貫け、雷光ぉおおっ!!」
――いつもよりもちょっと気合いが入っているのはナイショだ。
「うわ……!」
ティーダが雷光に包まれ打ちのめされるのに構わず、ライトニングは剣を振り下ろした。
「ふっとべぇえええっ!!」
凄まじい雷がティーダへと叩き込まれる。
「うわあああっ!!」
さすがに耐えきれず壁に叩きつけられ、ティーダがうめき声をあげた。
だがそれでライトニングの怒りが治まるはずもなく。
「―――来い!」
ライトニングの呼びかけに応じて空間に亀裂が走った。
空間から光が迸り、そこから現れたのは光の戦士であるウォーリアオブライト。
「――力を貸そう!」
呼び出されたウォーリアオブライトはそのまま剣を取りだし、ティーダへと切っ先を向けた。
「え? あ、ちょっと……!」
ティーダが気がついた時には、ウォーリアオブライトは既に攻撃態勢に入っていた。
そのすぐ後ろではライトニングの剣に雷の力らしきものが宿っているのが見える。
「ち、ち、ちょっとタンマ!! ふ、2人がかりは―――!?」
「何を言う。おまえにもアシストはいるはずだ」
ライトニングの顔がとっても怖い――剣から発せられる光で下から照らされているものだから、余計に怖さが増している。
「これは、正当な勝負だ……そうだろう?」
口元に笑みが浮かぶのが更に怖い。
「……おまえの方から仕掛けたのだから、きっちりとお返しをしてやらなくてはな……」





ウォーリアオブライトの攻撃の後に続けてライトニングのHP攻撃を受けて、完全に負けてしまったティーダが転がっている。
「……悪くない戦いだった」
そう呟いて去っていくライトニングの声を聞きながら、「金輪際コイツには喧嘩は売らないようにしよう……」と内心誓ったティーダった。





END

作品名:DdFF:倍返し 作家名:八神涼