夕暮れの出会い
ピンクの体を持つ、小さなポケモン。
エネコに視線を合わせるように、私はゆっくりとしゃがんだ。
「えっと……私が、トレーナーでいいの?」
おっかなびっくりにエネコに尋ねる。
エネコは一度首をかしげて、それでもゆっくり私の方へと歩いてきた。
子供たちの歓声が響く。
私はそっとエネコを抱きあげた。
「おねえちゃん」
最初に話してくれた子が、少しだけ不安そうに私を見る。
「こうなったら仕方ないしね。私がこの子のトレーナーになるよ」
私がそう言うと、その子はにっこりと笑ってくれた。
「さて、一応この子の健康チェックしないといけないから、やっぱりみんなでポケモンセンターに行こうか」
「うん、いこういこう」
「おねえさんおれにもエネコさわらせて!」
「あ、ずるいわたしもー」
わいわい騒ぐ私たちを気にもせずに、エネコは小さなあくびをした。
私が出会ったポケモンはすごくのんびりやさんらしい。