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「ねぇねぇ!イザイザはさ、いつになったらシズちゃんと結婚するの?」
「…冗談キツいよ、狩沢」
「ええ!?だって、アレは愛情の裏返しなんでしょ?もうホントに、熱いよねええぇ!やっぱり、次のコピ本はシズイザかなぁ…あ、イザシズだったりするのかな、当事者達的には?」
「………本当に止めてよ。具合悪くなる」
「ハァ…こんなに美味しい二人組を側で見られるなんて、私、幸せ」
「………ねぇ、狩沢?」
「んん?」
「俺が君以外とどうこうなったら、困るのは、君、だよねぇ」
「うーん、まぁ…それは、そうなんだけどぉ。やっぱり、腐女子の血が騒ぐというかぁ」
「絵・理・華?」
「………っと、ごめんってば!そんな怖い顔しないでも」
「もう一度、泣かせてあげようか」
「え…?ちょっ、もうしないって言って…っ、あ、止め、い、いざ……臨也!」
『ピロートーク』
(俺は君とがイイんだけどな)
(臨狩)
―――――
【正沙+臨】【それでもあの日は幸せだった】
【蓮見さんありがとう】
「あ…、っ」
一瞬の歓喜と、甘い哀しみに彩られた辛苦の混じる声。
整理する手を休め振り向けば、彼女は一枚の写真を見つめていた。仲睦まじく収まるは、彼女と俺と、あの人。
「ごめんね、これ…」
懸命に口の端を上げようとする彼女を制し、俺はいつも通り笑った。
「良かった、探してたんだよ」
―――――
【静ヴァロ】【とりあえずケーキでも食べに行きましょうか】
業務遂行中、消失した彼が路地裏に座り込んでいた。紫煙の行方を追う目、サングラスを除いた目から流れた滴が頬を落ちる。
居ても立っても居られず、駆け寄って、裾を引く。
「あ…悪ぃ、迷惑掛け」
「異なります」
笑う声に被せるように言ってみた。
「先輩が掛けたのは、心配、です」
彼はやっぱり、笑う。
―――――
【折原家】【兄、ラブ!】
「イザ兄」「兄」
「イザ兄は人間を愛しているんでしょう」「人……愛……」
「それなら どうして?」「由」
「「私達を抱き締めてくれないの」」
「…」
「「私達、こんなに傷ついているのに」」
「…傷つけたのは、俺だよ」
「何を言っているの」「総……解……」
「「私達、だから傷ついてあげたのに」」
―――――
【静ヴァロ+茜】【暴力でなく優しさが】
嘘だろうな。
優しいから、嘘を吐いてくれるんだろうな。
そう思う。
「先輩!探索しました」
「悪ぃ、今行くわ」
お兄ちゃんが、私の頭を丁寧に撫でた。
「そうだ。お前も、ケーキ喰いに行くか」
だから私も、嘘を吐く。
「ごめんなさい、お腹空いてないの」
(貴方の「好き」は、私の欲しい「好き」じゃない)
―――――
【誠美】【偽りだろうと愛してる】
「誠二さぁん!!今日の夕食は何が良いですかぁ?私、何だって作っちゃいますよぉ」
「…美香」
「え?…ごめんなさい。もう一度良いですか」
「…美香、が食べたいもので良いよ」
「…じゃあ、誠二さん」
「…」
「の好きなもので!」
(よっしゃあ!!)
―――――
【遊馬狩】【自作ですから】
「ゆまっちー。シェリルならどれが良いかなぁ。オベリスク?」
「あのシーンは何度観ても鳥肌もんっすよねー」
「うんうん、 一緒に十回泣いたね!」
「来月にはいよいよDVD発売っすよ」
「もち、予約したよ」
「今度は狩沢さんの家っすね」
「うーん。やっぱり、黒シェリルにするわー」
「…挑発的っすね」
作品名:-1373 作家名:璃琉@堕ちている途中