かぐたんのよせなべ雑炊記
前説・ヅラ子とベス子の偽装ヲトメ★日記
×月×日 ヅラ子★
今日、新しい腹巻(女のコはお腹冷やしちゃダメだからネッ☆)をおろしたので、ウキウキ気分で廊下をルンルンスキップしていたら、廊下の向こうから先生とアイツが妙に濃いアダルティな雰囲気作って歩いてきたの。アイツったらアイツのことよ、天パで半眼の人生斜めに舐めくさったアイツのことよっ! 私みたいに常に真面目に一生懸命生きてる人間からすると、ああいういい加減な態度が一番許せないの、だって先生がいないとこではエブリタイムただのボケた寝起き人間のクセして、先生の前でだけな〜にイキってカッコつけちゃってんのかしら! 笑えるったらないわ! こんど先生の授業中以外のヨダレ垂らしたアイツのバクスイ写真、間違い写メのフリして先生に送っちゃおっと☆ キャハッ☆☆
――センセーっ! 私は手を振って駆け出して行って、――センセェ、こんど女子同士エゲツないガールズトークしましょうよぉ! 差し棒手にした先生の腕にガバッとハグしたの! そしたら両手に抱えたド旧式のプロジェクターの陰からあいつすんごいギリギリ敵意剥き出しの目で私を睨みつけてきたわ。やーい、ザマミロ女子同士の特権よっ! ところがよ、先生ったら、腕にハグハグ懐いてる私を見て、えらく困惑気味に言ったの、――……イヤ、私は女子ではありませんよ、って、
――ええっ! それこそ私……えーい、私も先生も「私」じゃ紛らわしいわねっ、ヨシ、自分のことはこれから「ミー」にしますっ、……それこそミーはくりびつてんぎょう、フライパンの上のホットケーキ気合一回返しが成功したときくらい驚いたの!
――だって先生、先生だってミーと同じサラサラロンゲじゃないですかっ! ミーが強めに主張すると、
――木圭くん、先生はため息をついたわ、そしてミーにこう言った、――いいですか、髪が長い=女子という君の強引に飛躍した思想は大変危険です、革新性は認めますが、いかんせん論理の展開に無理がある、以下うんたらかんたら、そのまま廊下でこんこんとお説教食らってしまったの。その間バカデカ重のプロジェクター持たされたアイツが必死に顔色変えないように足踏ん張って耐えてるのが愉快でたまらなかったけどっ☆
……おっと、そうじゃなかった、――ズガーーーン!!!! ミーはえらいショックを受けたわ。そういえばミーってば、キューティクルさらさらロングヘアの持ち主なだけで、基本的にはただの女装子だったんだっけ! イカンイカン、そもそもの設定からしてうっかり解釈ミス〜☆ ティヘッ☆☆
それにしてもミーのこと捕まえてキケン思想、だなんて、自分が発禁本ガンガン書いてる人に言われたくないんですけどーっ! ってでも先生のそういうところがたまらなくお・茶・目ッ★ ヅラ子も見習わなくっちゃ!
てゆーかぁ、突然思い出したけど”手鎖50日”ってアレどー考えてもそーゆーぷれいよねっ! ねっ、ベス子もそう思うでしょっ? まったくもー、弟子と師匠で一つ屋根の下50日間もいったいどういうめくるめく……えっ? ぷれい? イヤだからぷれいってゆーのはぁ……、アレよっ! そう、ドロケイとかケイジャンとかよっ! ケイジャンはピリ辛チキンレースもイケるわねっ! てなカンジにいろいろととっ散らかってきたので今日はこの辺でアディオスアミーゴっ ☆☆
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作品名:かぐたんのよせなべ雑炊記 作家名:みっふー♪