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ゼロの身体は脆い。
　速度と身軽さを追求して、他の一切を削ぎ落とした身体だ。

　今はその身体に何百キロもの爆弾を抱え、ひどく鈍重になっている。

　なあ、気付いていないのか。
　あんたは結局何も得ていない。貧弱さと引き換えの速さを失って、爆弾は俺たちに届く前に撃ち落される。
　なあ、虚しいとは思わないのか。

　なんでそんな眼ができるんだ、ジーク。





　突っ込んでくるジークのパイロットの顔が見えたんだ。
　こっちを真っ直ぐ見ていた。

　そんなことを、後に語った米軍兵がいたそうだ。