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novelistID. 16831
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【米英】about my love

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晴れた日の空のような、アメリカの青い目が好きだ。
澄んだ眼差しが、いつもまっすぐ俺を見つめている。

張りがあり堂々としている、アメリカの声が好きだ。
喧嘩した時はつめたいけど、その後はより甘く響く。

節くれだって男を感じさせるアメリカの手が好きだ。
おおきくなったそれが、俺の手を強く握り離さない。

……それから、えーと。


「それでおしまいかい?」と彼は云った。
「君は俺の好きなところ、そんなもんなの?」
「んなこと云ったって、」と俺は答える。
「いきなり聞かれてもだな……ああ、そうだ」


無骨なようで意外と器用な、アメリカの指が好きだ。
長い指先が俺の手の甲をつと撫で、指に絡みついた。

気づけば逞しくなっていた、アメリカの腕が好きだ。
昔は抱いて癒されたのに、今は抱かれて気持ちいい。


「いきなりいやらしくなったね! 他には?」
「まだ云わす気かよ。目と声と手と指と腕と」
「君はもっと俺のこと好きだろう。違うかい」

……うるせえよ、ばか。


アメリカのくちびるが好きだ。アメリカのキスが好きだ。
やわらかく触れるそのやさしい愛撫がたまらなく好きだ。


「うん。それから? 他には、ねえイギリス」
「もう、きりがねえよ。まだ足りねえのか?」
「だってしょうがないだろう。二百年分だぞ」


二百年以上もの間、彼は俺の愛に飢えていたのだと云う。
だけどそんなのはお互い様で、語りつくせる愛じゃない。


「好きだ」
「うん」
「お前が好きだ」
「うん」
「お前の全部が好きだ」


どこが好きかなんて云えないくらい、
俺はお前が好きで好きで仕方がない。