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この幸せを、ただこれからもずっと

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この幸せを、ただこれからもずっと







Side:H



誕生日、千歳先輩が祝ってくれると言って、一緒にケーキを作ることになった。
千歳先輩の家にお邪魔して、早速準備から始める。
家族の人は一日出掛けてるらしくて、夜までは帰って来んらしい。
まぁ、せやから先輩の家に呼んでもらって、ケーキ作ることになったんやけど。
因みにうちはみんな居てる。
今日の夜に家族も誕生日のお祝いしてくれるらしい。
夕方には帰らなアカンのは少し寂しいけど。……絶対に先輩には言わへんけどな。

トトロのエプロンを着て(ほんとどんだけジブリ好きやねん)楽しそうにしている先輩を見てると、気恥ずかしいけれど、やっぱり嬉しい。
先輩と何かを一緒に作ったりすることも初めてで、家庭科が苦手な俺は、先輩に教えてもらいながら材料をひたすら混ぜたりしてる感じ。
初めてなのにレシピを見ながら、手際良く進めていく先輩は凄い。

スポンジを焼いている間に、デコレーション様に生クリーム泡立てたりフルーツを切っていく。
っていうか、生クリーム飛んだ……俺どんだけ不器用やねん……


ふと隣を見たら、先輩が真剣な顔でチョコレートのプレートとチョコペンで格闘しとった。
もともと“お誕生日おめでとう”とプリントされたチョコプレートに、俺の名前を書こうとしている。
大きな先輩と小さなチョコレートなんて、なんてアンバランス。
そのアンバランスが幸せ。
後ろから先輩の背中に腕を回すと、先輩が驚いて、でも大好きな大きな手で頭を撫でてくれた。
あかん、幸せ過ぎて死ねる。
否、ケーキを食うまで死なん。
名前を呼ばれて、キスされる。
ああ―…

先輩に手伝ってもらいながら生クリームを絞る。
背中の先輩の体温がこそばい。
でも最初にびっくりしてクリーム出しすぎた。
完成したケーキはちょっと歪。
せやけど、何処の高級菓子店のケーキよりも美味かった。

何度も何度もおめでとうと言ってくれる先輩に、次は俺が何度も言うてやろって思う。
これからも、ずっと傍に居って欲しい。
そう願いを込めて、「来年も一緒に祝って下さい。」って、言ったら、「当たり前ばい。」って、「来年も、そん次ん年も、ずっちずっち、祝うちゃ。祝わしぇて。」って……なんやねん、あんた。エスパーか。
5か月後のあんたの誕生日、覚悟しとけや。








Side:C



今日は光ん誕生日。
ずっばつのうて居たくて、ばってん学生んおれたちの出来るこつなんて限られていて。
光は甘いもんのすいとーがら、家族に頼んで家ば空けて、うちで一緒にケーキば作っちお祝いしゅるこつにしたばい。

ちょこっと着丈の短くなっちしもたトトロんエプロンば着けたら光に笑われたとよ。
憎まれ口ばっかり言うてても、今日ん光はいつでんちゃり柔らとね。
むぞらしか。

光は普段もいまり料理ばせんげながら、おれん動作一つ一つに凄いっち言うてくれるけんなんか照れる。

デコレーションんいっちゃん大事な名前んプレート。
こまかプレートに綺麗に光ん名前ば書こうっちしよったんに、後ろがら光に抱き締められて、驚いて字の歪んでしもた。
だけん、普段いまり光がら抱き着いたりしとってくれなかねら、嬉しくて頭ば撫でたら、光も笑っちくれたとよ。
そん顔の可愛くて、キスしたばいら、くしゅぐったそーに身ばちゃじっち。
嗚呼、ほんなごとむぞらしか!
思わずセーブの効かいなくなっちなおすおれん気持ちの、こん子にはわかっちいるんちゃろうか。
仕返しに今度は光ば後ろがら抱き締めて、一緒に生クリームば絞るとよ。
そいぎ、光の緊張したばいんか、最初んクリームの変な形になっち二人で笑ったとよ。

おふくろの置いていっちくれとった昼食と、デザートに一緒に作ったケーキば食べて(光はなん度もうまかっち言うてくれた!)、そん後はおれん部屋でずっちごろごろしよった。
「来年も祝って下さい。」っち言った光ん瞳ん奥の、小しゃく揺れとるんに気のついて、これがらもずっっち傍におんしゃあちゃっち伝わるごと強く強く抱き締めるとよ。
光、生まれてきんしゃいくれてありがとう。
俺と出会っちくれてありがとう。







For a long time in the happy of this future