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空の境界~未来への軌跡~5.5

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〜衛宮家〜

両儀家の結婚式が終わると、大人達はそのまま二次会に突入となるのだが、生憎「高校生」メンバーの僕、桜、凛、セイバーは、家に帰されることとなった。因みに引率でタイガーと途中居眠りをしていたイリヤもである。

「式さん、綺麗だったわね〜。」
「うんうん。まさに、大和撫子ってああいう人のこと言いう言葉よね。」
「あの時は、明らかに「剣士」の臭いがしたのだが、今日はまるで別人だったな。」

ガールズトークは、「式さん」の事で持ちきりである。
そして、いくら時間が過ぎても凛、桜はまったく帰る気がないようだった。
タイガーとイリヤは夜食のお茶漬けを食べると、嫌がるイリヤを引きずるように帰っていった。

「皆さん。節度あるお付き合いを心がけてくださいね。」

いって帰っていったのだが、心当たりがいまいちなかった。
それは別にいいのだが自分が今一番の疑問を二人にぶつける事にした。

「二人とも今日は、泊まっていくつもり?」

すると凛と桜はお互いをちらみしながら見ながら、

「お姉ちゃんが、帰るなら考えてもいいけど。」

凛は、

「桜が帰れば、考えるわよ。」

二人とも泊まる気満々のようだ。

「二人とも、マスターのことなら本来の「サーバント」たる私が、身の安全を保証するが?」
「「それが一番危ないんです。」」

二人がユニゾーンし、三人は顔を真っ赤になった。

「ここは、三人とも冷静になりましょう。」
「そうですね。」
「そうだな。」

俺の意思が無視されて話が進んでいった。

「それじゃ、いつもの寝室に泊まるということでいいですね。」
「私はかまわないは。」
「ああ、構わない。」
「それじゃ決まり。」
「勝手に決めるな。」

その抗議は誰の耳にも入らず空気の中に消えていった。
結局、泊まることになったのだ。
しかし、俺が眠ることができなかった。

「確かに、式さん綺麗だったよな。」

話では、黒桐さんは高校の時からずっと式さんを想っていて、事故で眠っている式さんをずっと看病していたというのだ。
はたして、そんな恋愛自分にできるのだろうか?
でも正直、もう心に決めた人はいる。今はまだ欲求のはけ口かもしれないけど今日みたウェディングドレスを着てくれるかもしれない人だけにいとおしく感じた。
でもまた、自分を受け入れてくれるか解らないが、行ってみよう。
足音を忍ばせ、自分はその人の部屋に向かった。

「これじゃ夜這いだな。」

多少の自覚はあった。