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かぐたんのぷちぷち☆ふぁんたじぃ劇場Q2

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「――なんていうのは、僕の言い訳ですけどね」
おどけて笑ってみせながら、僕は鼻を啜り上げた。泣かないと決めたのに、悲しくないのに涙が出た。熱くてしょっぱい涙だった。
「……今ならマ夕゛オさんの気持ち、少しわかります、」
涙を拭って僕は続けた。……昔、まだよく正体もわからなかったマ夕゛オさんをがむしゃらに追いかけていたときや、理想のマ夕゛オさん像にマ夕゛オさんを当てはめて勝手に熱を上げていたときや、それから急に夢から覚めて本当はまるでダメなマ夕゛オさん(と思ったらまたややこしくひっくり返って実際はぜんぜんダメじゃないマ夕゛オさんなんだけど)に呆れながら世話を焼いていたときには気付けなかったこと。
僕は何もわかっちゃいない、何も知らない子供だった。愛は強いというけれど、愛されたいと願ったときから強さは脆さに変わってしまう。それでもマ夕゛オさんは僕と一緒にいてくれた、ヨレヨレのボロボロになりながら、僕のノーコンの愛を受け止めてくれた。そんなマ夕゛オさんに、僕はまだありがとうも上手に言えない。
「……皮肉ですよね、」
僕は顔を覆った袖口越しにマ夕゛オさんを見た。
――ずっと知りたかった、あの頃のマ夕゛オさんの気持ちがわかった途端、こうしてマ夕゛オさんと一緒にいられなくなるなんて。
「どうしてもだめなのかい」
無言だったマ夕゛オさんがぽつりと訊ねた。
「マ夕゛オさんだってわかってるでしょう」
努めて明るい声に僕は返した。そんなことしかできない自分が本当に嫌になる、僕はズルくてダメな奴だ、前にそうしてマ夕゛オさんが僕の前から逃げ出したとき、あんなに恨みに思ったくせに、今度はこうしてマ夕゛オさんに物わかりよく離れて欲しいなんて。
「……僕が思うより、マ夕゛オさんはずっと大人のマ夕゛オさんだったんですね、」
口にしながら、情けない、また涙が目尻を溢れた。
「そんなことないさ」
レンタルの背広姿のマ夕゛オさんが照れたように苦笑いする、
「……、」
僕は首を振った。親子みたいに年の離れたマ夕゛オさんに、逆恨みしていたあのときでさえ僕はずっと甘えていた、甘えていることにも気付けないほど甘ったれの子供だった。こんな情けないヒヨっ子の僕でも、いつかマ夕゛オさんみたいにグラサンの似合う渋いおじさんになれるんだろうか。今はとても自信がない。
「……あの、」
もう一度、目元を拭って僕は口を開いた。
「僕が最初のグラサン買うときは、マ夕゛オさんに相談してもいいですか?」
「ああ、いいとも」
――何なら私がプレゼントするよ、マ夕゛オさんは言った。
そうと決まったらしっかり稼がないとな、軽くグラサンに手をやるマ夕゛オさんの声は、僕の気のせいでなければ半分泣き笑いしているようだった。