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日常の中にあるさりげない…

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突然、彼女はやって来た。
隣の家…インタネ家に越してきたのだ。


「ほら、挨拶するでござるよ」
「は、初めまして!! めぐっぽいどことグミと言います!」

オレンジの服、緑の髪…緑? 緑??

「アンタ、私のイメージカラー返せぇ!!!!!!」
「ミク姉! 落ち着いてぇ!」
「レン…止めるんじゃない…私は殺らやらなきゃいけなんだ」

緑は渡さない。絶対にな。

「あたし鏡音リン! 好きなものはロードローラー!
 趣味はロードローラー! 特技もロードローラーだよ!!」
「僕はカイト…グミちゃん、アイスは好きかい?
 僕、アイスが何よりも好きなんだ。
 あぁ妹たちも大好きだけdくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」」
「…ふぅ、これだからシスコンは…あたし、メイコ。これからよろしくね」
「…私、ルカ。好きなものは…蛸とマゾ豚よ」

一通り自己紹介が終わったようだ。
さぁこれで思う存分、新人を潰せるぜぃ…!
フハハハハハ…

「‐深刻なエラー(笑)が発生しました‐ ‐深刻なエラー(笑)が発生しました‐…」 
「ど、どうしよう! ルカさん!! ミク姉から変な煙が出てる!!!」
「レン君…諦めなさい…
 そうなってしまったミクは聖なる新緑の二又の植物-ネギ-でしか戻せない…
 冷涼なる白銀の箱-冷蔵庫-からそれを…」
「ルカ! 厨二病、自重しなさい!!」

どたどたと黄色いショタっ子が台所に駆けていく。

「ミク姉…ネギだよ(ハムっ)」

ハムハムハムハムハム…

「おっいしーー!!! コレどこ産!?」
「…戻ったね」

いやぁ~ネギはおいしい。ネギの旨さは世界を救う。

「ぇと、ミクさんですよね?」
「おぅ。私が電子の歌姫、初音ミク様だ」
「あ…よ、宜しくお願いします!!! わ、私!
 インタネの本部にいた頃からずっとファンで!! もし良ければデュエットしたいって思ってて!!」

ほう…いい心掛けをしているではないか。

「私もデュエットならいくらでもしてやる」
「…あ、有難うございます!!」

パッと可愛らしい笑顔を見せるグミ。

「尊敬してるミクさんと歌えるなんて…幸せです!!」
「し、幸せって////」
「尊敬してるだってー。ミク姉羨ましいぃー」

リンがニヤニヤしている。
顔の温度が上がるのを私の電子回路が認識している。

「じゃ、これから頑張るように////」

耐えきれなくて私は目を逸らした。


これから私の中に新しいフォルダを作ろう。
グミとのデュエットが入るフォルダを…