小さなライバルの出現
「あ....あなた誰......?」
お客じゃないよね.....子供だし.....
突然ヤスナに在るアキの店に現れたスラム出身というようなボロボロの少年。名を「オルタ」と名乗った。
以外何もしゃべらずただずっとアキを警戒するように見つめている様はなんだかどこかおどけない子犬の様だ。
「....どうしてここに居る....?ここは空き家だったのに...」
少年がやっと発した言葉、それを聞いてアキはなんとなく彼がここに来た理由を悟った。
この子、もしかして住むとこないのかな...見るからに汚れていて体も細い..
「私、アキ。ここにはちょっと前に引っ越してきたの。見てのとおり鍛冶屋をやっていて、二階に住んでるの。あ、もしかして
あなたもよくここに来ていた?」
アキが尋ねると少年はがっかりしたような表情で何もいわず立ち去ろうとする。
「待って!.....あの、お..お腹すいてない...??ちょうど今からランチにしようと思ってて、良かったら一緒に食べない?」
彼を引きとめ、とりあえずとっさに出た言葉。なんだか家を奪ってしまったような罪悪感なのか、とにかく一瞬見せた彼の寂しそうな顔がアキを動かしたのだ。
オルタは黙りながらも少しの沈黙のあと小さな声で言った。
「......なんで....?」
そう彼が尋ねるとアキは笑顔で
「だって食事は人数多いほうが楽しいじゃない!」
無邪気に優しい笑顔を向けて話すアキにオルタは目を丸くして少し驚きも頬を赤らめて小さくうなずいた。
「うん....」
「たーだーし!まずは食事の前にお風呂ね!」
「え??!」
「そんなに汚れて、さっぱりしたいでしょ?洋服も洗ったげるから、ほら、とにかくお風呂!」
「嫌だ!」
「もう!あなたがよくてもお風呂に入らなきゃ食事もだめ」
「それも嫌だ」
お子様ね....とにかく無理やりにでも入れなきゃ!
そう決心するとアキはオルタの手を引っ張って二階のバスルームへと向かい、抵抗する少年の服を手早く脱がし、オルタを泡の立っている風呂桶に無理やり放り込む。
その間に手早く自分も服を脱ぎ一緒に風呂に浸かった。
「なんでアキも入るの!俺男だよ!」
「まだ子供じゃない。それに私が入なかったら汚れも落ちきらずに出てきちゃうでしょ。」
フフッとからかいながら笑うアキとは対照的に顔を真っ赤にしながらアキに背を向けているオルタにアキはしっかりと体中を丁寧に洗いだした。
最初は嫌がっていたオルタも次第におとなしくアキにしっかりシャンプーしてもらっている、が顔は赤くうつむいたままだ。
「なんだ?誰もいないのか....?確かに変なガキが入ったのをみたんだがな...」
監視部屋からアキの店に少年が入っていったのを見ていたアクトは気になり念のため確認に来たものの、一階の仕事場には誰もいなかった。
すると二階から微かに話し声が聞こえた、一人はいつも聞きなれているアキの明るい声、もう一人は....男....?
そう思うとアクトはすぐに二階へと駆け出した。
「こら!まだ泡が流せてない!」
「くるしい!もういい!」
「だーめ!」
なんだこれ....バスルームからアキと男...いや、男にしては幼いが男の声がする。.........まさか..!
シャッ!!っと勢い良くアクトはバスルームのカーテンを開け放ち、そこに見た光景に唖然となった。
髪をアップに結い上げた裸のアキと風呂桶から逃げ出そうとしている12、いや13,4の同じく裸少年が二人とも驚きこちらを見て固まっている。
「..........っきゃーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
「お、俺のせいじゃないぞ!!」
「アクトさんのバカバカ!!なんでお風呂場って分かってて開けるの!!?エッチ!!」
アキが叫んだ後あわてて後ずさり何も見てないと言い張っていたアクト、その間にアキもすばやくタオルを取り水気を拭きオルタも呆然としながらアキに清潔な綿のバスローブ風の服を
手渡されとりあえずいわれるがまま着た。アキは普段とは違いすぐに着れそうな白のワンピースを手早く着、とにかく状況は落ち着いたものの今このリビングでも言い争いが続いている状況だ。
「っだ!大体!なんでお前ら二人して風呂に入ってるんだ!」
「オルタを洗ってあげてただけだもん!」
「こいつは男だ!!!!」
「オルタはまだ子供だもん!覗くなんてアクトさんのエッチ!!」
「エッ...!覗いたんじゃない!!男の声がするから何かあったのかと...!!」
「エッチエッチ!!」
「っこの....っていうかお前もお前だ!無自覚にもほどがある!こいつは男だ!!」
「そういう考えはアクトさんだけでしょ!」
「お前...っ本当に...もう少し危機感を持て!!」
「アクトさんがいつも言いすぎなんでしょ!」
こいつ....イライラする....なんで分からねぇんだよ....!!
「っ....お前見てりゃ誰だって男は襲いたくなるんだよ!!!!」
「!!?」
やべ....何言ってんだ俺...つい....
「あ、アクトさんの...最低!!」
そんな二人の口論をぼーっと眺めていたオルタがアクトに視線を移し..
「....あんた...アキの事好きなの...?」
「「っな!!」」
その発言にアキもアクトも目を見開いて驚く。
「ば!バカなこといってんじゃねーよ!」
必死に否定するがアクトの顔は真っ赤だ。
「........でも...俺もアキ好き。」
そう言うとオルタはアキの傍へより腕にしがみつきながら笑顔でアキを見上げる。
「アキ、お腹すいた。ご飯食べたい」
「え、あ、うん。そうだったね、急いで作る..」
一瞬驚いたがアキは可愛い弟のような表情のオルタに笑顔を返した。それを見ているアクトはイライラ度限界に近い。
「おい!ガキ!アキから離れろ!!」
アキにしっかりくっついているオルタを無理やり引き離そうとアクトが歩み寄るが..
「もう!アクトさんいい加減にしてください!とにかく今から食事なんです、だから...さっきの事はもう過ぎたことですし忘れます...。
アクトさんも見なかったことにしてくださいね?あ、アクトさんもせっかくですし一緒に食べましょう」
「アキ....優しい、俺...あいつ嫌い.....」
「っこのガキ....!」
「まぁまぁ.....」
なんでいつの間にか俺が悪者になってるんだ.....
アキがなんとなく心配で...来てみたら少年とはいえ十分戦える歳の男と一緒に風呂なんか入ってて...アキのあの姿は忘れるなんて絶対無理だが...想像以上...って
お客じゃないよね.....子供だし.....
突然ヤスナに在るアキの店に現れたスラム出身というようなボロボロの少年。名を「オルタ」と名乗った。
以外何もしゃべらずただずっとアキを警戒するように見つめている様はなんだかどこかおどけない子犬の様だ。
「....どうしてここに居る....?ここは空き家だったのに...」
少年がやっと発した言葉、それを聞いてアキはなんとなく彼がここに来た理由を悟った。
この子、もしかして住むとこないのかな...見るからに汚れていて体も細い..
「私、アキ。ここにはちょっと前に引っ越してきたの。見てのとおり鍛冶屋をやっていて、二階に住んでるの。あ、もしかして
あなたもよくここに来ていた?」
アキが尋ねると少年はがっかりしたような表情で何もいわず立ち去ろうとする。
「待って!.....あの、お..お腹すいてない...??ちょうど今からランチにしようと思ってて、良かったら一緒に食べない?」
彼を引きとめ、とりあえずとっさに出た言葉。なんだか家を奪ってしまったような罪悪感なのか、とにかく一瞬見せた彼の寂しそうな顔がアキを動かしたのだ。
オルタは黙りながらも少しの沈黙のあと小さな声で言った。
「......なんで....?」
そう彼が尋ねるとアキは笑顔で
「だって食事は人数多いほうが楽しいじゃない!」
無邪気に優しい笑顔を向けて話すアキにオルタは目を丸くして少し驚きも頬を赤らめて小さくうなずいた。
「うん....」
「たーだーし!まずは食事の前にお風呂ね!」
「え??!」
「そんなに汚れて、さっぱりしたいでしょ?洋服も洗ったげるから、ほら、とにかくお風呂!」
「嫌だ!」
「もう!あなたがよくてもお風呂に入らなきゃ食事もだめ」
「それも嫌だ」
お子様ね....とにかく無理やりにでも入れなきゃ!
そう決心するとアキはオルタの手を引っ張って二階のバスルームへと向かい、抵抗する少年の服を手早く脱がし、オルタを泡の立っている風呂桶に無理やり放り込む。
その間に手早く自分も服を脱ぎ一緒に風呂に浸かった。
「なんでアキも入るの!俺男だよ!」
「まだ子供じゃない。それに私が入なかったら汚れも落ちきらずに出てきちゃうでしょ。」
フフッとからかいながら笑うアキとは対照的に顔を真っ赤にしながらアキに背を向けているオルタにアキはしっかりと体中を丁寧に洗いだした。
最初は嫌がっていたオルタも次第におとなしくアキにしっかりシャンプーしてもらっている、が顔は赤くうつむいたままだ。
「なんだ?誰もいないのか....?確かに変なガキが入ったのをみたんだがな...」
監視部屋からアキの店に少年が入っていったのを見ていたアクトは気になり念のため確認に来たものの、一階の仕事場には誰もいなかった。
すると二階から微かに話し声が聞こえた、一人はいつも聞きなれているアキの明るい声、もう一人は....男....?
そう思うとアクトはすぐに二階へと駆け出した。
「こら!まだ泡が流せてない!」
「くるしい!もういい!」
「だーめ!」
なんだこれ....バスルームからアキと男...いや、男にしては幼いが男の声がする。.........まさか..!
シャッ!!っと勢い良くアクトはバスルームのカーテンを開け放ち、そこに見た光景に唖然となった。
髪をアップに結い上げた裸のアキと風呂桶から逃げ出そうとしている12、いや13,4の同じく裸少年が二人とも驚きこちらを見て固まっている。
「..........っきゃーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
「お、俺のせいじゃないぞ!!」
「アクトさんのバカバカ!!なんでお風呂場って分かってて開けるの!!?エッチ!!」
アキが叫んだ後あわてて後ずさり何も見てないと言い張っていたアクト、その間にアキもすばやくタオルを取り水気を拭きオルタも呆然としながらアキに清潔な綿のバスローブ風の服を
手渡されとりあえずいわれるがまま着た。アキは普段とは違いすぐに着れそうな白のワンピースを手早く着、とにかく状況は落ち着いたものの今このリビングでも言い争いが続いている状況だ。
「っだ!大体!なんでお前ら二人して風呂に入ってるんだ!」
「オルタを洗ってあげてただけだもん!」
「こいつは男だ!!!!」
「オルタはまだ子供だもん!覗くなんてアクトさんのエッチ!!」
「エッ...!覗いたんじゃない!!男の声がするから何かあったのかと...!!」
「エッチエッチ!!」
「っこの....っていうかお前もお前だ!無自覚にもほどがある!こいつは男だ!!」
「そういう考えはアクトさんだけでしょ!」
「お前...っ本当に...もう少し危機感を持て!!」
「アクトさんがいつも言いすぎなんでしょ!」
こいつ....イライラする....なんで分からねぇんだよ....!!
「っ....お前見てりゃ誰だって男は襲いたくなるんだよ!!!!」
「!!?」
やべ....何言ってんだ俺...つい....
「あ、アクトさんの...最低!!」
そんな二人の口論をぼーっと眺めていたオルタがアクトに視線を移し..
「....あんた...アキの事好きなの...?」
「「っな!!」」
その発言にアキもアクトも目を見開いて驚く。
「ば!バカなこといってんじゃねーよ!」
必死に否定するがアクトの顔は真っ赤だ。
「........でも...俺もアキ好き。」
そう言うとオルタはアキの傍へより腕にしがみつきながら笑顔でアキを見上げる。
「アキ、お腹すいた。ご飯食べたい」
「え、あ、うん。そうだったね、急いで作る..」
一瞬驚いたがアキは可愛い弟のような表情のオルタに笑顔を返した。それを見ているアクトはイライラ度限界に近い。
「おい!ガキ!アキから離れろ!!」
アキにしっかりくっついているオルタを無理やり引き離そうとアクトが歩み寄るが..
「もう!アクトさんいい加減にしてください!とにかく今から食事なんです、だから...さっきの事はもう過ぎたことですし忘れます...。
アクトさんも見なかったことにしてくださいね?あ、アクトさんもせっかくですし一緒に食べましょう」
「アキ....優しい、俺...あいつ嫌い.....」
「っこのガキ....!」
「まぁまぁ.....」
なんでいつの間にか俺が悪者になってるんだ.....
アキがなんとなく心配で...来てみたら少年とはいえ十分戦える歳の男と一緒に風呂なんか入ってて...アキのあの姿は忘れるなんて絶対無理だが...想像以上...って
作品名:小さなライバルの出現 作家名:Lulian