「独立戦争 2」
しかし そんな日々が 長く続かないことは
最初から覚悟の上だった。
そのうち大きくなって
やがて俺の元から離れていくだろう。
だけどその日はずっと先だと思っていた。
少なくともあと何百年
もう少し大人になるまで俺の隣にいると思っていたし
もし奴が望むなら その後もずっと傍にいて支えてやるつもりだった。
だが、奴はそれを望まなかった。
明るくて、優しくて、太陽のように眩しい
それこそ天使のような子。
俺の愛しくもあり大切な子だった。
――――なのに。
あの日。
あの、心まで打ちのめすような雨の降る日。
その「天使」はまるで別人のように
俺の手を振り払った。