帰来
あんたなんか嫌いだ。
そう言って金色の瞳が睨みあげた。
あまりにも恍惚な気分になって嗤ったら
幼いながらに鍛えられたその腕が胸倉を掴みに来た。
何が可笑しいんだよっ！
「立ち止まるな」
何？
「考えろ」
何言って…
「考えることを止めるな、決して」
君が私のことを否定するのなら
私とは違う道を見つけてみせろ。
あんたなんか 嫌いだ。
そんなことは知るか
甘えるな
君はその手に
命をいくつも抱えているのだから。
もし君が 破壊ではなく
生かす方法を考えるというのなら
私は君の背中に先を託そう。
生きろ
私を踏みつけてでも
跳べ
未来に生きてゆけ
あんたなんか嫌いだよ。
あんたも、
一緒にだろ。
どうか、恐ろしい闇の先にある 新たな再生まで
俺だけを残そうと しないで