魔法少女リリカルマギカ(第1話)魔法少女大決戦(改)
また、杏子のソウルジェムを傷つけないように、
狙うのはもっぱら、杏子のお尻や、背中のようだ。
それでも当たれば十分に、いや、ものすげえ痛いのは当然だった。
二人は、自然公園の中をマッハ23(音の速さの23倍)
ぐらいのスピードで、ぐるぐる回りだした。
マミの銃撃で、公園のベンチや木々が、
穴ぼこだらけになっていく。
さっきまで、エアーガンぐらいだった
マスケット銃の威力が、明らかに、
危険ゾーンに達していた。
その事実に気づいた杏子は、戦慄して、
マミにどなりつける。
『うおっ?!
あぶねえっ!!
こ、殺す気かあ?!』
『あなたが、よけるのが、悪いんでしょう?!』
『よけなきゃ、死んじまう、だろうが!!!!』
反論しながらも、杏子はジグザグに逃げ回る。
以前の杏子ならハチの巣にされても
おかしくない程の、
巴マミの連射スピードと正確な射撃だった。
しかし、フェイトとの模擬戦が幸いし、
杏子は効果的な高速機動戦を学習していた。
杏子のすぐれた高速回避に
マミがイライラし始める。
『ええい、もう、ちょこまかと!
正義の怒りを、思い知りなさい!!』
『正義じゃなく、
お前の、個人的な、しかも、
勘違いの、怒りだろうが!!! 』
『おだまりっ!!
この私が作った絶品ケーキを、
横取りするなど、言語道断!!!
なのは様が、許しても、
この私が、許しません!!!!』
『なのは様が、許したんなら、
お前も、許せーーー!!!!!』
ついに、マミがティロ・フィナーレまで
使い始めたため、美しかった
自然公園は、もはや凄惨な戦場と化していた。
あちこちに、巨大なクレーターが出来上がり、
公園内の各施設は、すでに、壊滅状態である。
ほむらは、その光景をしばらく呆然と見ていたが、やがて吹き出して、笑い出した。
『え、暁美さん、あなた今?』
『わ、笑ったのか?』
マッハ23で追いかけっこ、
をしていたはずの二人が思わずフリーズする。
『私だって、笑う事ぐらい有るわよ。
だって大好きなあの子にまた会えたんだもの。』
しばし、見滝原には少女たちの笑い声が響いていた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
後日、公共施設を破壊した魔法少女たちが
時空管理局に厳重注意をくらったのは、
言うまでもない。
終劇
作品名:魔法少女リリカルマギカ(第1話)魔法少女大決戦(改) 作家名:気導士