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夢見るワンコ

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その朝、エクレールが目を覚ますと、そこは見た事も無い部屋だった。

しかも自分の体に違和感を感じて確かめると、しっぽが消えており、
犬耳の代わりにシンクのものと良く似た毛の無い耳がついている。

彼女が今いるのはシンクの生活している人間の世界。

しかもエクレールは、シンクの幼馴染みで、いいなずけと言う関係になっていた。

最初は戸惑うばかりのエクレールだったが、住めば都、そりゃもう楽しい学生生活。

それに戦いしか知らなかったエクレールにとっては、体験する全てが新鮮だった。

恋のライバルとの熱いぶつかり合いもいつしか彼女は楽しむようになっていた。

そしてお約束のイベントの数々。

京都への修学旅行に臨海学校、夏のお祭りと花火大会、体育祭に文化祭。

楽しい時間はあっという間に、過ぎていく。

そしてやってきました、クリスマス。

静かな公園のきれいな噴水の前で、
エクレールとシンクは熱い口づけを、

『わー、待て、待て、まて!!』

自分のベッドの上で飛び上がるエクレール。

気がつくと、自分には、しっぽと犬耳が付いている。

『今のは、まさか、全部、夢?』

『そうだよ、今のは君の夢だ。』

声のする方を見ると、そこには宇宙より来た白い悪魔が。

『良い夢を見たいと言う願いを
 このボクがかなえてあげたのさ。
さあ、願いごとをかなえてあげたんだから、
このボクと契約して魔法少女に、』

『やかましいいいいい!!!』

エクレールは、白いナニカに飛びかかり、格闘コンボをたたきこんだ。

どか、ぽき、ばっかん。ぐしゃプチ。

終劇
作品名:夢見るワンコ 作家名:気導士