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テスラvsザエルアポロ

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テスラvsザエルアポロ

ノイトラのいる第5宮あたりにて。
「やーっノイトラ久しぶりだねー!」
ザエルアポロは二週間ぶりになるノイトラとの再会に胸躍らせた。
研究室に篭もり数字ばかり追っていた日々が続き、徹夜あけの学生の様なテンションでノイトラに迫る。
丁度自宮を出ようとドアを開けていたノイトラは、また面倒なのが巣から出てきたなぁと鬱陶しげに眉根を寄せて、でもここで避けるともっと面倒だから避けるのはやめてあげようと思っていた刹那。
横からテスラが音の早さでやってきて、コップの中身をザエルアポロの顔面へかけた。
ばしゃあ!
「ふう・・・間に合った」
「テスラああああ!!??」
「なんでしょうかノイトラ様」
テスラはいつもの優しげな笑顔でノイトラに向きある。いつもは温厚なテスラに、ノイトラは今のは幻覚だったかと首を傾げた。
「ほだされないでノイトラァァァ!僕はこの通り塩水に目をやられていて目をあけられないんだ!」
目がぁ〜目がぁ〜といいながらのたうち回るザエルアポロに、しょうがないからノイトラは真水を顔面にかけてやった。
「冷たいよっ!!ノイトラまで僕をのけものにしようと・・・!」
「目痛くなくなったからいいじゃねぇか」
細かいことを気にしないノイトラ様はそうおっしゃいました。
「ふ、ふふ・・・まぁ考えてみれば水も滴るなんとやらだ・・・」
一人耽美ポーズを取るザエルアポロに、テスラはノイトラと共にザエルアポロの傍から離れた。
「ノイトラ様、いけません。変態菌は空気感染いたしますから、僕のハンカチで口を覆って下さい」
「あんたの発言は女子高生のいじめみたいなんだよ!僕とノイトラの愛の一時を邪魔するんじゃないよ!」
「なんですか愛の一時って!寝言は寝ていいなさい!一生起きあがらなくて結構ですので」
「死ねってか!僕に死ねってか!従属官の分際で十刃の僕になんて口聞いてるんだー!!」
「・・・と、ノイトラ様が仰っておりました」
「嘘おっしゃい!よくもまぁいけしゃあしゃあと言えたものね!」
ぎゃあぎゃあと喧嘩する二人をよそにノイトラは携帯している耳栓をつけ、かつ耳を塞いでいた。
日常茶飯事と化している姦しい二人の喧嘩に巻き込まれたくないと、二人から微妙に距離をとる。
「大体僕とノイトラが二人で愛を育んでいたというのに、間に割ってきたのは君だろ!人のものを勝手にとりやがって!この泥棒猫!」
「ノイトラ様はあなたのものじゃありません〜。年増は指でも加えて僕とノイトラ様の2人だけの主従関係をみていればいいんですよ!」
「キィー!ノイトラ!テスラの他にも従属官選ばないのかい!?」
「あー」
「ノイトラ様!ノイトラ様には僕一人で十分ですよね!ね!」
「あー」
ノイトラは適当に相槌を打つと、2人はそれぞれ勝ち誇ったような顔をした。
「「ほれ見た事か!」」
そんな3人のもとに、第4の十刃ウルキオラが現れた。
「うるさいぞ2人とも・・・廊下では静かにしろと藍染様に教わらなかったのか」
「あいつは親か教師か何かか!?教わるかボケ!」
ウルキオラの霊圧を感じて耳栓を外したノイトラが言った。
「ウルキオラ様・・・間違っておられます!」
自信たっぷりとばかりに、テスラは宣言した。
「この売女はいやしくも廊下に突っ立っていますが、僕とノイトラ様はまだ第5宮の中です!!」
ウルキオラはノイトラとテスラを見て次いでザエルアポロを見た。
確かにノイトラとテスラはドアを開けたまま、立ち話をしていて、ザエルアポロがまだ部屋にいれてもらえない状況だった。
「今回は・・・ザエルアポロの負けだな」
「よっしゃああああ!!!」
「くそおおおお!!!」
よく分からない戦いは、今回はテスラの勝利だったようだ・・・


「所でてめぇ、何しにきたんだよ」
「おっと・・・ザエルアポロの屈辱に打たれた姿に笑いを堪えていたらすっかり忘れていた・・・ノイトラ、藍染様がお呼びだ」
「・・・わかったよ」
ヒデエなとか、無表情の癖に何言ってんだとか言いたい事はあったが、不毛なのでやめた。ウルキオラに口喧嘩で勝てるのはテスラ位だ。
ノイトラはいまだに膝を地面につけているザエルアポロを引っ張って藍染の元につれていった。
「待て、ザエルアポロはつれていくなとのご命令だ」
「なんだ、俺だけにか?珍しいな」
首を傾げたが、言われるままにザエルアポロを放り出して歩きだした。
「・・・僕の扱い、ぞんざいに過ぎないか!?」
ザエルアポロの呟きを拾うような人間は、誰一人としていなかった・・・
「大体人間じゃありませんし」
「テスラ、ナレーションはつっこみ不要と書いてあるぞ」
「あ、ほんとだ」

「なんでしょうかあいぜんさま」
「はっはっは、見事に棒読みだねノイトラ。そんなつれない態度じゃ、お父さん悲しいなぁ〜、ね、お母さん」
「藍染隊長、それ以上キモいこといったら僕実家に帰らせていただきますわ」
「帰らないでぇぇ」
藍染はこほんと咳払いすると、キリリとした表情を作ってノイトラに言った。
「もうすぐ死神たちとの決戦の日は近い」
「・・・」
いつになく真面目な藍染に、ノイトラは頷いた。
「死神たちは総力を結集して我らに挑んでくるだろう。それに対抗するためには、我らも一致団結しなければならない」
ノイトラはとりあえず頷いた。
「それなのに、君の従属官とザエルアポロといったら、虚圏随一の不仲コンビじゃないかあああ!」
ノイトラはもう聞き流す事にした。
「ノイトラノイトラ、とりあえず聞いてる振りせな」
「振り!?・・・まぁいい。何が言いたいかというと、一致団結するにはまず上のものから示さないと。テスラの主でザエルアポロとも仲が良い君に2人の仲介を頼もうと思ってね。2人の仲を冷えきった夫婦生活終盤から、薔薇色の新婚生活へと戻してやってくれないか」
「ほな、僕は帰るさかい」
「まってくれギィィィン!!」
藍染がギンを追ってしまった隙に、ノイトラも自宮へと戻った。

「戻ったぜー」
「お帰りなさいませご主人様。僕にしますかザエルアポロ様暗殺コースにいたしますか」
「せめて風呂か食事かの選択肢は入れろ・・・風呂」
「畏まりました」
言うやいなや風呂に音の早さで向かうテスラの、家政婦というよりもメイドさんばりの働きぶりに、早く素直に感謝する日が来てほしいと願うばかりである。
「そういえば、藍染様からは何の指令が・・・?」
「あぁ、戦いじゃねぇみてぇだ。つまんねぇ」
「戦いじゃない・・・!?それをノイトラ様にお頼みする・・・!?藍染様は何をお考えなんでしょうね・・・」
首を捻るテスラに、お前のせいだよお前の!とはいえないノイトラは適当にとぼける事にした。
「ほんとなんだろうネ!気になるナ!」
「ノイトラ様のキャラ崩壊!?そんなになるまで普段使わない頭を使用されたのですね・・・!」
嘘を吐くのが下手なノイトラに対し愛しさがこみ上げるが、下僕ならここは主の意志を汲んで嘘に気づかない振りをしなければ。
そう思って気を使ったせりふを言ったのだが、ノイトラは激怒した。
「表にでろおおお!」
「え!?」

作品名:テスラvsザエルアポロ 作家名:ハクヨウ