ホントはね
でも、言わない。
だって、言ったらきっと君は困るから。
「風丸っ!ナイスッ!!」
俺は後ろで君のことを、みんなを守っている。
練習が終わり部室でみんな着替えを始める。
着替えが終わるとほかの部員たちは帰っていく。
残ったのは俺と風丸だけ。
「「円堂っ
風丸っ」」
二人の声がハモり部室内に響く。
「風丸から…言っていいよ。」
「円堂からでいいよ…。」
少しの沈黙が過ぎ痺れを切らしたのか円堂が口を開いた。
「俺な、お前のことがーーーー……ッ!!」
外の野球部のランニングのかけ声により円堂の言葉が遮られた。
「ごめん。よく聞こえなかった。もう一回言って?」
急に円堂は顔を赤くして部室をでた。
「は、早く帰ろうっ!」
焦っているのがわかる。
「円堂っ!俺なホントはね…ッ!」
「好きなんだ。」