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仁美@hitomi
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初夏

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ジメジメしてた梅雨がいつ明けたのか、結局初夏っていつだったのか、そんな曖昧な夏。

だけど俺達はもっと曖昧。

「あーつーい!」
「そりゃ夏だもん。」
「知ってるけど暑いものは暑いんだー!」
「暑い暑い言ってるから暑いんだよ。」
「むぅ…、寒い寒い寒い寒い寒い寒ーい!」
「…うるさい。」
「不二が言ったんじゃん!」
「大声で言ったらうるさいでしょ!」



『仲が良いのか悪いのか。』


これがいつも周りから言われる一言。
いつも一緒だから、仲は良くなるし、喧嘩だってするし、嫌なとこも好きなとこもあるし。
だけど、決定的に言えることは、こんな感じの仲だけど俺は不二が好きだ。
相手はいつも一緒に居る、いうならば親友的な存在で、男。
だけど、俺はそんなの関係ないぐらい好き。
傍に居たいって思う。

だから、不二の傍に居て、仲良くして、あわよくばこの気持ちが実れば良いと思ってる。

けど、俺達は親友的な存在なのだ、たくさんの嫌なところを見つけて喧嘩して仲直りして友情を深める存在。
それが愛情に変われば良いのに…、なんていつも思ってるけど、思ってるだけなら効果ナシ。
結局、俺が行動をとれば良いんだろうけど何せこんな曖昧な関係。
俺が伝えたところで何が変わるか。俺達の友情に亀裂が入るだけ。

愛情は欲しいが友情が壊れるのは嫌だ。






あーあ、暑くて考えるのも嫌になってきた。

だれか、涼しくしてくれ。



結局、今は初夏?

もう本格的な夏?





…とにかく、涼しくなったら決めよう。



「暑い!」
「また言うー!」
「暑いもんは暑いー!」


-END-
                           (あとがき→)


作品名:初夏 作家名:仁美@hitomi