君との出会い
俺は、ツーちゃんのことは嫌いじゃない。
原作の俺はツーちゃんの原作のことは嫌いだといっていたけど俺はそうじゃない。
まあ、ツーちゃんのおかげでとても大切な人ができた。
その事実には変わりはない。
そう、君は俺にとって大切な人。
あれ、ツーちゃんどうしたのこんな所で?」
「あ、ああ、ちょっとな・・・・。」
「ふーん。で、後ろの子誰?」
「お前、こいつ知らないのか?」
「うん、初めて。」
「そうか・・・・。ほら、あいさつしろ。」
「うん。こんにちは。初めまして、俺サイケよろしくね。」
「・・・・・・・・・。」
あれ、返事帰ってこないんだけど・・・・。
そう思いツーちゃんを見ると、俺の言いたいことが分かったのかその子に声をかけた。
「ほら、怖くないからあいさつしろ。」
その声を聴き、いまだツーちゃんの後ろに隠れていた体をおれの前に出した。
「僕は、学人です。よろしくお願いします。」
はっきりした声だった。
俺がよろしく、と笑うと向こうもよろしくお願いします、と笑った
可愛いな。
笑った顔を見て、笑えるんじゃんとも思ってしまった。
「津軽さん・・・・そろそろ行きましょう。」
そう、申し訳なさそうに言う。
ああ、そうだな…とツーちゃんが言う。
「どこに行くの?」
「まあ、これから歌いにな・・・。」
「歌うたうんなら、俺も一緒に行ってもいい?」
「俺はいいんだが・・・・・こいつが・・・。」
「僕は大丈夫ですよ。津軽さんのお知り合いならきっと悪い人じゃないと思いますし・・・。」
とは言っているものの少し震えている。
それに気づいたツーちゃんがポン、と頭をなでながら言う。
「大丈夫だ。こいつは悪い奴じゃない。むしろ良い奴だ。」
ツーちゃんが笑ったのを見て、安心したかのように笑う。
「じゃあ、一緒に歌おう!!」
そう言うと、ツーちゃんの隣にいた学人君の手を握り歩き出す。
最初は驚いていたけれど、慣れたのか俺につられて笑っていた。
ツーちゃんも後ろからついてくる。
俺たちは気づかなかったけれど、ツーちゃんは笑っていた。
あとからツーちゃんに聞いたら、学人君は人見知りが激しくて唯一ツーちゃんには心を許したらしい。
学人君にとっては二人目の心を許せる人物に俺はなった。
一言でいうと、学人君に一目ぼれした俺はこの気持ちを言えずにいる。
でも、傍に居てくれるだけで幸せな気持ちになる。
だから、今日も・・・。
「学人君、大好きだよ。」
「僕も、サイケさんのことが好きです。」