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刹那 甘露
刹那 甘露
novelistID. 28816
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君との出会い

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君と出会ったのは、ツーちゃんのおかげだった。
俺は、ツーちゃんのことは嫌いじゃない。
原作の俺はツーちゃんの原作のことは嫌いだといっていたけど俺はそうじゃない。
まあ、ツーちゃんのおかげでとても大切な人ができた。
その事実には変わりはない。
そう、君は俺にとって大切な人。

あれ、ツーちゃんどうしたのこんな所で?」
「あ、ああ、ちょっとな・・・・。」
「ふーん。で、後ろの子誰?」
「お前、こいつ知らないのか?」
「うん、初めて。」
「そうか・・・・。ほら、あいさつしろ。」
「うん。こんにちは。初めまして、俺サイケよろしくね。」
「・・・・・・・・・。」
あれ、返事帰ってこないんだけど・・・・。
そう思いツーちゃんを見ると、俺の言いたいことが分かったのかその子に声をかけた。
「ほら、怖くないからあいさつしろ。」
その声を聴き、いまだツーちゃんの後ろに隠れていた体をおれの前に出した。
「僕は、学人です。よろしくお願いします。」
はっきりした声だった。
俺がよろしく、と笑うと向こうもよろしくお願いします、と笑った
可愛いな。
笑った顔を見て、笑えるんじゃんとも思ってしまった。
「津軽さん・・・・そろそろ行きましょう。」
そう、申し訳なさそうに言う。
ああ、そうだな…とツーちゃんが言う。
「どこに行くの?」
「まあ、これから歌いにな・・・。」
「歌うたうんなら、俺も一緒に行ってもいい?」
「俺はいいんだが・・・・・こいつが・・・。」
「僕は大丈夫ですよ。津軽さんのお知り合いならきっと悪い人じゃないと思いますし・・・。」
とは言っているものの少し震えている。
それに気づいたツーちゃんがポン、と頭をなでながら言う。
「大丈夫だ。こいつは悪い奴じゃない。むしろ良い奴だ。」
ツーちゃんが笑ったのを見て、安心したかのように笑う。
「じゃあ、一緒に歌おう!!」
そう言うと、ツーちゃんの隣にいた学人君の手を握り歩き出す。
最初は驚いていたけれど、慣れたのか俺につられて笑っていた。
ツーちゃんも後ろからついてくる。
俺たちは気づかなかったけれど、ツーちゃんは笑っていた。
あとからツーちゃんに聞いたら、学人君は人見知りが激しくて唯一ツーちゃんには心を許したらしい。
学人君にとっては二人目の心を許せる人物に俺はなった。


一言でいうと、学人君に一目ぼれした俺はこの気持ちを言えずにいる。
でも、傍に居てくれるだけで幸せな気持ちになる。
だから、今日も・・・。
「学人君、大好きだよ。」
「僕も、サイケさんのことが好きです。」



作品名:君との出会い 作家名:刹那 甘露