二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

酔っ払い骸

INDEX|1ページ/1ページ|

 
「あれ、雲雀さんお久しぶりですね。こんな時間にどうしました?」
「……何その纏わりついてるの」
「ああ、骸ですよ……よしよし」
「う、う、つなよしっくん」
「はいはい、いいこだねー」
「……殺していい?」
「駄目ですよ! あんた何言ってるんですか」
「だってうざったい」
「ははっ。さっきまで一緒にワイン飲んでたんですけどね、なんか思いつめちゃったみたいです。……あー骸スーツに顔擦りつけないで! 鼻水ついちゃう」
「ご、ごめんなざい、うう、うっ」
「いや、大丈夫だよ骸。よしよし」
「ねえ、それ邪魔だから窓から投げ捨ててよ」
「なんでそんな事言うんですか! 今日の骸は全くの無害です……ああ、骸よしよし、だ丈夫、怖くないよー」
「ふっうう……ぐすん」
「邪魔だから有害だよ。ねえ、それさっさとどけて」
「どうしてそんな邪険にするんですか! いいでしょう、酔っぱらってる時くらい」



「だって存在自体が邪魔。其処僕の場所だし」



 綱吉は思わず全ての動きを、呼吸すらも停止させて目の前に立つ雲雀を見つめた。
 背中をぽんぽんと叩いていた手も止めてしまったから、腰のあたりに顔を埋めていた骸がぐずって顔を擦りつけてきたが、答えてやれないほど綱吉のキャパシティはいっぱいいっぱいだ。

「……」
「……」
「…あ! ちょっと」

 数秒なのか数時間なのか、暫しの見つめ合いの後に、先に動き出したのは雲雀の方で、綱吉に纏わりついていた骸を引き剥がすと、窓を開けてぽーんと外に頬り投げてしまった。
(ちょっと待ってここ5階!)

「もう、何するんですか! 酔っぱらってちゃんと受け身取れなかったらどうするんですか」
「その時はその時じゃない? 邪魔なのが一人消えてせいせいする」



「そんな事よりほら、僕は眠いんだからさっさと横になりなよ」
作品名:酔っ払い骸 作家名:桃沢りく