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無口な女王様(HGSS・グリレ)

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大学生緑×ニート赤



隣に住んでいる幼馴染は受験もしなかったし、当たり前と言えば当たり前なのだが、アイツは大学に行かなかった。結果、今はニート。軽く引きこもり。
元来無口な男からその真意を聞きだすのはいくら幼馴染の俺としても不可能で、

大学にレッドはいない。幼稚園からずっと同じ学校に通ってきて、アイツが隣にいることが当然のように思えていた俺には、ピンとこない事実。
だってそうだろう。大学でも隣にいると信じて疑わなかった高三の自分。なのに、今隣にアイツはいない。




二限が終わり、友人と食堂で昼食を食べていると携帯がメールの着信を知らせてきた。アイツ専用のパターンのバイブ。食事もそこそこにメールを確認する。

『   』

件名もなければ、本文もない。空メールというやつ。これはレッドからのメールでよくあることなので気にしない。そして、アイツがメールを送るということは、俺に会いたいということ。
午後の授業は、三限があったけど気にしない。

「悪い、用事で来たから帰るわ」

食事もそこそこに、家に帰ることにした。




サボったことがバレると面倒なのでそれだけは気をつけて帰宅する。おばさんは出かけているらしく、携帯に電話して来訪を告げると鍵を開けてくれた。
「よう」
「…………」
レッドは何も言わず、自室に戻っていく。俺もそれに続く。
「午後も授業あったんだけど」
「知ってる。三限だろ」
少しだけ恨みがましく言ってみると、そう返された。驚いた。何、お前そういうの興味ないと思ってたのに。
少しだけ、嬉しい。
「で、何の用?」
「別に」
「……あっそう」
結局また、用事はなかったらしい。でも三限もう始まってるしな。仕方ないか。

「お前本文くらい書けよ」
「…………」
「他の奴にもそういうの送ってんのか?」
「…………グリーンがわかればいい」
「……そうかよ」

こんなことが嬉しいんじゃ、仕方がないとは思うのだけれど。自分はどこまでもこの幼馴染に振り回されている。

「グリーン」

レッドがゲーム機の電源を入れ、俺にコントローラーを寄こす。どうやら相手しろということらしい。
このために呼び出したのではないだろうか。
引きこもりニートなレッドはそれなりにゲームをやり込んでいる。しかしその相手を続けている俺もそれなりに強くなってきているのだ。だから今日こそは、倒す。
今日はぷよぷよ、らしい。俺のわりと得意なゲーム。今日こそは勝ってみせる。
「よし、今日こそ俺が勝つ!」
負けた方が勝った方の言うことを一つ聞くというのが決まりで、残念ながら俺はゼロ勝。今日こそはレッドに命令を……!



『ファイヤー』

『アイスストーム』

『ダイアキュート』

『ばよえ〜ん』


……ぼっこぼこにされました。


「コーラ」
「はい、買ってきますレッド様」


仕方なくコーラを買いに行く俺だった。