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無未河 大智/TTjr
無未河 大智/TTjr
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仮面ライダーW episode Dragoon

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第六話 Jの戦い/倒れる相棒



いつかこうなるとは予想はしていた
相棒が誰かに狙われ、死なずとも倒れて戦闘不能になることは
戦う手段が無いことはない
しかし、二人そろってこそ力を発揮できるのだ
つまり、俺だけの力じゃ心許ない
でもやらなければいけない
その力を与えてくれたのが…
何を隠そう…
奴だった

「野郎…」
Wは苦戦していた
相手は試作型メモリのオールドドーパント
つまり、精神感応タイプの攻撃への耐性がない翔太郎にとっては苦戦するに値するドーパントなのだ
しかも今は龍介も竜も近くにいない
竜は無論、警察の仕事で別の事件を追っている
龍介は何かの制作に没頭しているようなのだ
だから今はW二人で対処しないといけないのだ
「チッ。フィリップ!」
「ああ」
フィリップはその意思を汲み取り、黄色いメモリを出す
そして翔太郎は青いメモリを出す
『Luna』
『Trigger』
そしてドライバーに挿入し、展開する
ハーフチェンジを完了し、左胸の銃―トリガーマグナム―に手を掛け、それでドーパントを狙撃する
ドーパントはその弾丸を避けようと尽力する
しかしルナトリガーの弾丸は避けようにも避けられない
この弾丸は敵をどこまでも追い続ける
「ぐおぉぉぉおぉぉ」
結局全ての弾丸が命中する
「トドメだ!」
翔太郎はボディサイドの青いメモリを抜き、青き銃に挿入する
そしてその銃を変形させる
その銃口をドーパントに向ける
「「トリガーフルバースト!!」」
そして躊躇い無く引き金を絞る
その弾丸は数発分に分裂し、それぞれの方向からドーパントを狙う
ドーパントは逃げようとする
しかし四方八方を囲まれ、その直撃を受ける
そしてメモリは排出され、ブレイクする
「…はあ」
そして翔太郎はメモリを抜き、変身を解除する
すると近くにあったフィリップの体に持ち主の意識が戻る
「あとどれくらいあるんだろうな」
翔太郎はため息混じりに訊いた
「さあ、だいぶあるとしか言いようが無いねぇ」
それもそうだな
訊いた俺が馬鹿だったな
翔太郎は内心そう思った
「しっかし、T3メモリはやっぱすげぇな」
「ああ。確かに今までとは違う力を秘めている」
今回の戦闘では龍介からもらったT3ガイアメモリを初めて使用した
「これがあれば、奴らの幹部とも対等に渡り合える」
無論、奴らとはリクレイムのことである
「ああ。そうだね」
「だが、それでも力不足だ」
刹那、明後日の方向から声が聞こえる
「お前は…?」
翔太郎は訊いた
「俺の通り名はユニコーン」
「ユニコーン…?」
男はメモリを出した
それは形状は純正型
端子は赤をしている
それは…
「T3ガイアメモリか」
「そうだ」
つまり奴はリクレイムの幹部
そして男はメモリを挿入する
ドライバーを介さず、自身の体の生体コネクタに
そして姿が変貌する
その姿は記憶を模しているように、一角獣を模していた
「仕方ねぇか」
「翔太郎…僕が行くよ」
翔太郎には相棒の目に光が宿っているように見えた
それなら拒否する理由も無い
「いいぜ。行くか」
「ああ」
そしてそれぞれメモリを出す
『Fang』
『Joker』
ちなみにファングメモリは、メモリのみだ
「「変身」」
そしてメモリを挿す
いつもと違うのは翔太郎が先にメモリを挿すことだ
そしてジョーカーメモリに乗せて翔太郎の意識を飛ばす
フィリップがドライバーを展開する
変身が完了する
「「さあ、お前の罪を数えろ!」」
いつものセリフで戦闘を開始する
「「アームファング」」
ちなみに、ファングメモリにタクティカルホーンが無いため、アームファングやショルダーファングを使用するときは口で叫ぶ必要がある
そして腕から伸びた牙でドーパントに切りかかる
あいても、腕から腕に平行に生えた一角獣の角のようなもので迎え撃つ
そして飛ばされる
「あいつ…強い…!」
「さすが、幹部だけはあるねぇ」
刹那、ドーパントが急迫してきた
腕の角が風の渦を巻いている
その腕でパンチを繰り出してきた
それをWは紙一重で避ける
そしてアームセイバーで切り込む
その攻撃は避けられる
それからは、攻撃と回避の繰り返しだった
そして…
「「ショルダーファング」」
刹那、肩から牙が生える
それを外し、投げつける
さすがにそれは避けられない
すかさずその隙を突く
「いくぜ」
「ああ」
そしてファングメモリを抜く
それをマキシマムスロットに挿入する
『Fang MaximumDrive』
そしてWの体が竜巻と共に宙に浮かぶ
ある程度まで浮かぶと、Wの体が横回転を始める
そして叫ぶ
「「ファングストライザー!!」」
そのまま突っ込む
しかし…
「な、何だ!?」
刹那、Wの状態が不安定になり、強制的に変身が解除される
そしてフィリップは地面にたたきつけられる
「一体…何が…」
「T3ファングの力が強すぎて、暴走直前まで陥ったんだ。それで強制的に変身が解除された」
フィリップが目の前のドーパントから逃げようとしながら解説する
「脅かしやがって…」
フィリップは逃げようと座りこみながら後ずさりするが、ドーパントが追ってくる
そのとき翔太郎は強制的に変身を解除されたときの苦痛に苦しんで、何もできなかった
「フィリップ、逃げろ!」
苦しみながら、その言葉を腹から搾り出した
「あ…ああ…」
「さて…終わりだ!」
ドーパントがフィリップに向けて手をかざした瞬間、その手から稲妻が発せられる
それはまがうことなくフィリップを襲う
「がぁ…」
その攻撃に、フィリップは倒れた
「あ…ああ…」
「まあ、今日はこれくらいにしといてやる」
そういい残し、ドーパントは変身を解除し、立ち去った
直後
「フィリップーーー!!!!!!」
翔太郎は叫ぶが、フィリップは反応しない
「翔太郎、フィリップ、一つ忠告が…!」
龍介だ
何かの製作を終え、手助けにきたのだ
「…すまない…遅くなった…」