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雲月 ルカ
雲月 ルカ
novelistID. 17043
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わざとやってるなら 怒るよ

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「帝人君、そんなに携帯をずっと見ながら歩いてると危ないよ?」

 依頼人との接触を終えて帰る途中、目の前に愛してやまない少年を見かけて急ぎ足で近づいた。
けれども、当の本人は携帯をずーっと見ているため、気づくそぶりがない。早く気づいて欲しくて肩にポンっと手を置いてわざと明るく話しかけた。

「あれ?臨也さん」

「ダラーズの掲示板?熱心なのもいいことだけど、ちゃんと前を見ないと、帝人君って結構どんくさいところあるから危ないよ」

「すみません...気を付けますね」

 あれ?と思う。いつもならどんくさいに反応して、可愛く怒り出しそうなところなのに、普通に謝られた。

「帝人君どこか調子悪い?いつもと反応違うからお兄さん柄にもなくとまどちゃったよ」

「え?いつも通りですよ?ただ...透の事が気にな....って!あ~!!な、なんでもないですっ!!し、失礼します!!」

「え?ちょっと、帝人君?!.....って行っちゃった....ところで、透って誰だよっ!!!」

(帝人君に近づく相手は必ずチェックしてるけど、透なんて引っかかってない...帰ってから調べないとっ!!くそっ!!)

 急いで新宿へと足を向ける。すべての仕事を後回しにして、”透”なる人物を探すために....


 * * * 

「くそっ!この俺が透って人物の情報一つ掴めないなんて....何が情報屋だっ!!」

 思いっきり投げた本が壁にぶつかって嫌な音をたてた。

(こうなっったら本人に直接きくしかないか...)
 
 場合によっては透なる人物を殺す勢いで帝人の家を目指して、マンションを飛び出した。

「帝人君っ!!ちょっと聞きたいことがあるんだけどっ!!」

「へ?い、臨也さんっ?!!」

 帝人のアパートに着くと、ノックをすることもなくドアを一気に開けた。
 田舎出の帝人君は外出時以外は鍵を掛けていないので迷う必要がないのだ。...まぁ、危ないから再三注意はしているのだが、実行してくれていないという悲しい事実なのだが...。

 携帯を弄っていたらしい帝人君にかなり驚いた顔で迎えられた。

「いきなりどうしたんですか?」

「帝人君に聞きたいことがあるんだ!一昨日話してた透って誰?クラスメートにも親戚にも透って人いないよね?!」

「あっ!き、気にしないでくださいって言ったじゃないですか!!」

「気にならないわけないだろうっ!!俺は帝人君の事愛してるって前からずっと言ってたじゃないか!!忘れたとは言わせないよっ!!」

 思わずカッとなった俺は、帝人君の肩を思いっきり掴んで感情のまま怒鳴ってしまった。
 痛いですという帝人君の声に思わずハっとなり力を抜く。

「...臨也さんは僕が好き...ハッ!!そうだ男の事が好きな臨也さんに聞けばよかったんだっ!何で気づかなかったんだろう僕っ!!」

「帝人、君...?」

 力を緩めた途端、何かを思いついたのかすごい勢いで独り言を言う帝人君に、思わず声が小さくなる。

「臨也さんっ!!僕、透の為に尽くしてるのに、最近冷たいんです...。時間を見つけて話しかけても忙しいとかしか言ってくれなくて...。初めのころは僕が話しかけるだけで嬉しいとか言ってくれてたのに...」

 どうしたらいいんでしょうという帝人君に殺意にも似た何かが占領した。

「...それ、わざとやってる?俺は帝人君の事を愛してるって言ってるのに、そんな事を俺に聞くの...?さすがの俺も許さないよ?」

 静かに愛用のナイフをパチンと構える。すると帝人君は瞳に怯えを含ませながらだってと小さく呟いた。

「もう少しで二人目迎えられるんです。なのに透が冷たいせいでなかなか経験値がたまらないんですもん...困ってるんです、僕...」

 そういって携帯を俺の前に差し出した。画面に映っているのは携帯ゲームの一画面。画面的に男性キャラを育てて恋愛に発展させていくゲームらしかった。画面上にいる黒髪の男性の名前のところに透とある。

「と、透ってもしかしてコレ...?」

「はい。狩沢さんに頼まれてやってみたら以外にハマってしまって。レベルが50になったらもう一人お迎えできるんですよ。名前は明にするってずっと決めてたんです!二人揃うと透明でダラーズになるんですよ!!本当に楽しみです!!」

 にっこり笑顔の帝人君可愛い...ってそれどころじゃない!俺はゲームのキャラに本気で...

「そう...それはよかったね。ところで俺を妬かせるためにわざとやったんなら...お仕置きが必要だよね、ね!帝人君」

「へ?い、臨也さん...?あの、な、なんでぼ、僕押し倒されてるんでしょうか...?」

「お・し・お・き、ね!」

「え、えーーーーーーーーーー?!!」

 そのまま大人気なく、感情のままに帝人君を貪った。初めて愛してやまない帝人君と一つになれた俺は、事が終わった今も幸せの余韻に浸りまくりだ。

「うぅ...臨也さん酷いです...まさか初めてが男性...それも臨也さんだなんて...」

「俺は最高に幸せだよっ!これからもずっと大切にするからねっ!!愛してるっ!!帝人君ラァァァァァァァァァブっ!!!」

 本能のまま、力の限り帝人君を抱きしめた。



_おまけ_

「俺、子供はいらないからねっ!今回の事で子供に帝人君が盗られちゃうってわかったし!あと、この携帯ゲームは禁止だよっ!俺以外構うの禁止っ!!」

「僕は男なので子供産めませんっ!それ以前にこうはなったけど、臨也さんと付き合ってませんからっ!!僕は園原さんの事が好きなんです!!」

 帝人の意見が無視されて、本格的に二人が付き合うまで後....