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間違いかどうか誰かが勝手に決めてくれ

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沢田綱吉は通算359回目の深呼吸をした。その都度「ヤバいこれ以上は過呼吸だヤバい」と冷静な突っ込みをする。しかしそれも先程から重くのしかかる不安に瞬く間に鋭さを失う。30分は滞ってる仕事を含め、現実から逃避をする余裕さえ捻り出せない。

何故なら。


「……」


雲雀恭弥宛にあやまって、メールを、送信したのだ。それも。


「…あああぁああっ!」


何度履歴を見ても、間違いはないようだ。沢田が雲雀に送ったメールのタイトルは「ヒバリさんににしてもらいたいこと」。メール本文にはおよそ20行ほどの単文が、箇条書きに打たれていた。内容はタイトル通り。

具体的な内容?そんなの


「うおぉおおお…っ」


雲雀に、情人、セフレ、…恋人?として。してもらいたいこと、以外の何物でもない。「もっとキスだけ味わいたい」「頭撫でてもらいたい」「一緒にどこか旅行したい」などなど。成人男性が成人男性にしてもらいたいリストはその存在からいっても、どれほど寒いかはわかっている。いるからこそこっそり携帯の中にしまっていた!

だというのに。

眠気とは、なんたる悲劇を呼ぶのか。あくび混じりのメール送信作業の集中力低下がよくうかがえるこの度のジケン。沢田は念仏を唱える以外できることはない、そうベッドへダイブした。幸いなのは、ぼんやり沢田は思う。イタリアと日本の距離だ。お陰で逃避と逃亡の時間が持てる。そう目を閉じた。


その30分後。
実はイタリアボンゴレの居城にいらっしゃった雲の守護者に、ボスの寝室を24時間ほど占拠される。などというハレンチなことはまだだれも知らない未来である。