Like a dog
プロローグ 小さな訪問者
その犬はちんまりとドラコのベッドに座っていた。
黒目がちの潤んだ瞳は大きくてクリクリとして、ふわふわの焦げ茶色の毛並みは柔らかく、とてもさわり心地がよさそうだ。
風呂にも入ったし、さあ寝ようとパジャマに着替えたばかりのドラコは、自分のベッドの上にいる愛嬌たっぷりの訪問者を、困った顔で見つめてため息をついた。
「……分かりやすい。実に分かりやすいアニメーガスだよ、ポッター……」
(ふー、やれやれ)という感じでドラコは、首を振ったのだった。
作品名:Like a dog 作家名:sabure