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スピカ@黒桜
スピカ@黒桜
novelistID. 28069
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APHで海賊パロ3

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アーサーに連れられてたどり着いた部屋は一人で使うにはもったいないほど広かった

「今日からここはお前の物だからな」

「こんなに広い部屋を私一人で使うんですか!?」

「大して広くもないけどな・・・まあ、荷物とかあるだろうし広くて損はないだろ?」

「は、はい」

「それと、夕飯は下の大広間で行うからな、場所は・・・アルたちに教えてもらうといい」

「了解です」

それだけ言うとアーサーは帰って行った

「この部屋に一人ですか・・・」

そう呟いた菊の声が広い部屋に吸い込まれていった


「菊ー!!」

ガチャリと戸が開きアルとマシューが入ってきた

「これはこれはお二人ともどうされましたか?」

「一緒に屋敷を探検するんだぞ!」

「ええと、アーサーさんに菊さんへ屋敷の説明をしろ、って言われて・・・」

「そうでしたか」

「菊!早くするんだぞ」

「アル〜人のことせかしちゃいけないって」

「ああ、私のことはご心配なく」

急いで支度を整える

「では行きましょうか」

「よし!菊、ついてこい」

「あんまり走っちゃダメだよ〜」

部屋を出て廊下を渡り階段を下りる

「ここが大広間だぞ!」

「夕飯は大抵、皆ここでいただくんです」

それからさらに廊下を幾本もわたり階段を上がったり下りたりを繰り返す

「そしてここがオレの部屋だ!」

「隣はボクの部屋なんですよ〜」

「菊も遊びに来てくれよ!」

「はい、分かりました」

その時

「おいアル、マシュー、そいつ誰だよ」

後ろから小さな声がした

振り向くとアルやマシューと変わらぬ年頃の少年がいた

こげ茶色の髪に薄い瞳そして・・・異常なくせっ毛なのだろうか?クルンとしたものが飛び出している

「ロヴィーノ!!」

どうやらロヴィーノ君というらしい

「初めまして、菊と申します」

「フン、東の国のヤツか、オ、オレはロヴィーノ・ヴァルガスだ」

照れているのかツンツンしている

「ロヴィ!菊は今日から家族だぞ!おまけに医者なんだぞ!」

「は?意味わかんねーぞコノヤロー」

「ええと、菊さんは今日からこの屋敷の担当医になったんです」

「医者といいましてもたいそれたことはできませんが・・・」

「へぇ、そうなの・・・」

そう呟いたロヴィーノの言葉は彼自身の名を呼ぶ声で遮られた

「ロヴィ!!ここにおったんか」

そう言って青年が駆け寄ってきた

黒みがかった茶色の髪に明るい緑色の瞳

「・・・トーニョ」

「みんなで一緒にチュロス食わへんか?・・・って」

青年の瞳が菊を見つめる

「アンタが菊ちゃんか!!アーサーから話は聞いとんでー♪」

「これはどうも、菊と言いますよろしくお願いいたします」

「俺はアントーニョや!そこにおるロヴィの親分・・・というか親代わりみたいなもんや」

「オレがいつトーニョの子分になったんだよ!!」

「ホンマ素直やないなぁロヴィは・・・ゴメンな菊ちゃん、本当は照れとんだけなんや」

「ええ、心得ております」

ニコリと笑って見せる

「よし!じゃあ菊ちゃんも一緒にチュロス食べへん?あ、チュロスって俺の得意のお菓子な。」

「菊!食べるんだぞ」

アルがキラキラした目でこちらを見つめる

「では、いただきましょうか」

「じゃあみんな呼んでくるわ〜」

最後まで爽やかな青年だ

「みんな来るってことはにぎやかになりそうですね」

この広い屋敷にどれだけの人がいるのだろう

「意外と少ないですよ・・・まあ騒がしいですけど」

「いつものメンバーだぞ!」