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笑い飛ばすのは、本当は泣けないから　ギルエリ

「アイツがいなくなった？嘘でしょう」
クスクスと笑って見せる
嘘だ。そうに決まっている
ずっと昔から傍にいて
頼ってみたら斜め上にかっ飛ぶし
ウザい発言は繰り返すし
嫌いって何回言ったかな？
それでもやっぱり鈍感で
嫌いの裏の言葉に気付いてくれなくて
何にも伝えられないまま消えないでよ
「エリザ、真実から目をそらしてはいけませんよ」
このお馬鹿さん、とは言われなかった
それは私の気持ちに気付いてくれてるからで
その優しさに感謝した

木陰で一人、
フゥとため息をついてみる
言葉にならない文句はぶつける相手もいなくて心の中で渦巻き続ける
帰って来たらフライパンを何回でもお見舞いしてやる
そして、おいしい料理でも作ってあげよう

笑い飛ばすのは、本当は泣けないから
　　　　　　　　　　　　　　　―――泣いちゃったら二度と会えないような気がして。