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スピカ@黒桜
スピカ@黒桜
novelistID. 28069
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APHで海賊パロ6

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「みんな、俺の話をきいてくれ」

夕食のデザートが出るころだった

「まず、みんな知っている通り今日から俺たちに新しい家族が加わった」

みんなの視線が一気に菊の方へ向く

「オレが連れてきたんだぞ!」

ケーキをほおばりながら自慢げに話すアル

「菊、これからよろしくな」

「いえいえこちらこそ、よろしくお願いいたします」

「そして、次に・・・」

フランシスがアーサーをジッと冷たい目でみつめる

そして・・・

「俺たちは今日から海賊になる」



シン、と辺りが静まり返った

アル達は意味が理解できていないようだし男三人組は気まずそうな表情

そして当の菊はというと硬直していた

「ち、ちょっとまって・・・」

最初に口火を切ったのはエリザだった

「い、今、海賊って聞こえたのは私だけですよね?」

「お前だけじゃねぇぞ、たしかにそう言ったんだからな」

「おかしいじゃない!何でわざわざ海賊なんかになるわけ!?」

「俺はもともと海賊だった。それでいろいろあって今ここにいる。また海賊に戻ったっていいだろ?」

「あの・・・さっぱりついていけないのですが」

「菊ちゃんには今日一日でいろいろありすぎたんやな」

「なに冷静なこと言ってんの!?今、海賊になるって言われたのよ、文句とかないの?」

「・・・俺たちには前もって言われとったんや」

「え・・・」

ギル、フランシスの表情から見て、どうやら事実らしい

「私だけ、のけものってことね」

「悪く思うな。お前は反対すると思ったからだ」

「私はいいわよ、でもアル、マシュー、ロヴィはどうなるの!?まだ子供なのよ!!」

「俺は子供じゃないぞ!」

憤慨したようにアルが立ち上がる

エリザは戸惑うように辺りを見回し、うつむいて唇を震わせると

「私は絶対に反対だから」

涙を含んだ声でつぶやいて静かに、しかし素早く広間を離れた

「おい!待て!エリザ!!」

ギルベルトが後を追う

嫌な空気が流れた

「出発は明日だ。みんな、準備を整えてよく寝て体を休ませておく事。以上だ」

沈黙の広間にアーサーの声が響いた

これを機に全員が各自の部屋に戻った