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ねこだんご@LV18
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あめあめ、ふれふれ (日吉side)

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『ひーよし!今日一緒に帰ろうぜ!』

そう、声をかけてきた人物は金髪でいつも寝ていて
部活にたまに参加している先輩だった。

「芥川さん…今日は無理です。今日は本屋に寄って帰りますから」

『えー…いいじゃん、一緒に行くC!』

「付いて来なくて結構です」

『行く!ぜってー行く!行くって言ったら行く!!』

駄々を言い出した先輩…芥川さんに何を言っても聞かないのは知っていた。
ましてや、強気な発言と裏腹に不安そうな顔を見せられたなら断るのも心苦しい。
ため息を付いて仕方がなく承諾をすると、さっきまでの表情が嘘のように満面の笑みだった。
実際の所、その笑顔に弱い。惚れた弱みってやつか…。



・・・・
・・・
・・

「『あっ』」

本屋を出てすぐにぽつり。
最悪な状況に二人とも傘を持っていない。

『おわ、最悪だC~!結構降ってきたー…』

「とりあえず、このままじゃずぶ濡れなんで…家来ますか?」

『Eーの?んじゃ、お邪魔しま~すっ!』

俺の家へ二人で走って帰る。
髪や服はこの雨のせいで、ずぶ濡れなのに何が楽しいのか…
隣の恋人は嬉しそうに笑っていた。
『日吉とまだ一緒に居られるね!うっれC~!』とかなんとか…。
俺も一緒の気持ちだなんて口が裂けても言わない。


家に着いてからすぐに芥川さんを風呂に入れた。

『一緒に入ろうよー』
「嫌です」
『なんで!入ろうよー!!』
「無理です」
『俺…一人寂しいな~…』
「いいから、さっさと入ってきてください」

なんとか、風呂に入れて交代に俺も入り部屋に帰ってきた。
もちろんこの人が雨に濡れて冷たくなった体を、温かい風呂で温めて
こんな心地いい条件が揃ったところで起きているはずもなく。

(湯冷め…したら先に風呂に入れた意味なくなるでしょ…)

とりあえず布団に運ぼうと芥川さんの体を起こした。


…ぎゅう…

「!?…アンタ起きてたんですか?」

『へへん!今起きた!』

…くんくん…

「何してるんですか…?」

さっきから何度も人の体を犬みたいに。

…くんくん…

『…へへ、日吉の匂い、俺からもする!』
『なんか日吉に抱きしめてもらってるみたいだC!』

「は?いきなりなんですか、風呂で逆上せました?」

『ち、違うC!!ううー…なんだよー!!』



無邪気に笑うアンタが無償に愛しくなって
頬を膨らませて怒るアンタが無償に可愛くて
気が付いたら抱きしめてた。

「バカですね…、そんなのいつだって抱きしめてあげますよ」