ルック・湊(ルク主)
「っ違うっ!待って、それは違うよジョウイ!!だってそれじゃあ、力でねじ伏せるようなものじゃないか!一つにしても、きっと反発は生まれるよ・・・消えないよっ!ジョウイッ・・・。」
「話は終わりだ。後は決着をつけるのみ・・・。」
その時だった。
ゴルドーの声が響いた。
「よく狙えよ、撃てっ!!」
それに真っ先に気づいたナナミが振り返り、構える。湊も気づき同じように反対側を向き、構えた。
「ゲンカクじいちゃん直伝!奥義・・・」
飛んでくる弓矢をはじくナナミ。だが。
湊にはすべてがスローモーションだった。声や音すらぼやけて聞こえる。
な、んだ・・・?今のは何だ?今、何がっ!!??
茫然とした一瞬の間の後、ようやく湊はナナミに駆け寄った。
「し、失敗・・・失敗・・・でも・・・だ、だいじょう、ぶ」
ナナミが消えそうな声で、だけれども湊に微笑んで、いつものように“大丈夫”だと・・・。
「失敗したか。だが、まあいい。この手であの世に送ってくれるわ!!」
ゴ・・ル・・・ドー・・・?
貴・・・様・・・・・・
その後の事は湊はあまり覚えていない。でも断片的に・・・思いだすのは・・・。
ジョウイは・・・あの瞬間、昔のジョウイのようだった。一緒になって怒り戦ったような気がする。だがシュウ達が駆け付けた時にはもういなかったらしい。
ナナミ・・・確かあの後また駆け寄った。・・・ナナミ・・・。
ジョウイがもとの優しい顔にもどった、と喜んで、いた。
そして、大丈夫だけれども、お姉ちゃんて、呼んで、と、言った。呼ぶと安心できる、と。
ゲンカクじいちゃんの子供で良かった、と。湊のお姉ちゃんで良かった、と。ジョウイと友達で良かった、と。みなと一緒で・・・良かった・・・と・・・。
ゴルドーと、矢を放ってきた白騎士達はボロボロになって転がっていたらしい。
あの後ルックや詩遠もすぐに駆けつけて来、そしてナナミは救護班にすぐに運ばれ、湊はルックや詩遠によって運ばれた。
ルック。
助けて。ルック。
どうすれば、いい?僕は、どうすればいい?なぜ、僕は無事なのに・・・
だのに・・・
大丈夫と言った。
僕を守ると言った。
そう言って・・・ナナミは 僕 の 傍 で
ガクリ、とうなだれる前のナナミの笑顔が頭から離れない。
作品名:ルック・湊(ルク主) 作家名:かなみ