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ルック・湊(ルク主)

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「・・・ちょっと。セラにろくでもないこと言わないでくれる?ほんと相変わらずとんでもない奴だね君は!」
「ふふ。で?お前はあの子をどうするつもりで引き取ってんのさ?・・・まさか今から理想の子に仕立て上げて、とか考えてないよね?」
「・・・君じゃあるまいし、いい加減にしてくれる?」
「じゃあお父さんかい。まあどっちでもいいけどさ、あの子の面倒みてるから最近は湊にも会いに行ってないって訳?」
「いや、別にそういう訳じゃない。ただ湊も大変そうだから・・・。近々会いに行こうとは思っていたさ。ただ僕も色々と忙しい。」

ルックがぼそり、と答えると、詩遠は何やらまたニヤリ、とした様子で口を開いた。

「ふーん?まあいいけど、ね?ほったらかしにしてると、俺がとっちゃうよ?」
「何を・・・」
「まあ、冗談はさておき、最近お前さ、ちょくちょくハルモニアに出入りしてるんだろ?なぜ?」
「・・・別に君に関係ないだろ。なんでそうやって色々詮索してくるんだよ。」

なんで知っているんだ。もしかしたらセラもハルモニアから連れてきた、とばれているのかもしれない。
そんな事を考えつつルックは忌々しそうに言った。にも関わらず、詩遠はニッコリとルックに笑いかけた。

「なんとなく?」
「・・・だからなんで疑問形で返してくるのさ!全く。・・・ちょっと仕事の絡みなだけだよ。君には関係ない。別に君の紋章が狙われている訳でもなんでもないし、湊のも、ね。仕事ついでに探ってはみたが、そういった動きは別にないから。」
「へえ、それはありがたいね。ふーん。ルック、ハルモニアで仕事、してるんだ?それは初耳だったね。」
「・・・。たまに、ね。どうでもいいだろ。」
「まあ、そりゃどうでもいいけど、ね?あーあ、ルックが相手してくれないし、俺、セラと遊んでこようかなー。」
「・・・ちょっと。君、まさかセラに変な事とか、しないよね?」

セラが行った方に歩きかけた詩遠の肩をぐっとつかみ、ルックはとてつもなく黒い雰囲気を出しながら言った。

「おいおい過保護もいい加減にしてくれない?俺を何だと思ってるんだい。いくら俺が綺麗な子好きだって言っても限度があるだろが。軽く変態扱いしないでくれる?あの子、まだ5歳くらいだろが。」
「あんただけに分からないからね。」
「・・・ふふふ?覚えておくよ。」

誰が見ても見惚れるような笑顔で、詩遠は言った。
その詩遠だが。
ルック的に厚かましくも泊っていった。だが翌日、詩遠が帰った後で彼の泊った部屋を掃除しようとしたルックは、机の上を見て驚いた。
イワノフに描かせた、という湊の絵がそこに飾ってあった。

「あいつ・・・。」

ふ、と微笑み、もうちょっと親切にすれば良かったかな、などと思いつつ。ルックは絵ではあるが、久しぶりに見た湊の笑顔を愛おしげに眺めた。


後日。

「ルックのバカーーーーーーーーーーーーッ!!大っ嫌い!!もうルックなんて知らない!!近寄らないで!!」

久々にデュナンの城に出向いたとたん湊の大声が突き刺さったルックは、このまま即死出来る、と思った。

「ちょ・・・あの・・・えっと・・・く、来るのがひ、久々だからってそこまで・・・」
「違うよ!!そんなんで僕が怒るわけないじゃんか!!ちょっと!近寄らないでって言ってるじゃんか!!聞いたもん!ルックがすっごく可愛い女の子と一緒に暮らしてるって!ルックがどこかから連れてきてずっと一緒だって!!し、しかもものすごく年下だって!!もう嫌い!!バカッ!!変態!!知らない!!」

なんていうか、確かにその通りだけれども!!
だのになんか違う!どう考えても幼女を可愛さのあまり誘拐してきた変態にしか聞こえない!

「ちょっ!!・・・て、それ・・・誰から・・・。」
「詩遠さんが言いにくそうに言ってくれたもん!!バカッ!!バカバカバカッ!!」

っあんのクソ英雄ーーーーーーー!!

ルックは覚えておく、と言った時の表情を思い出した。
いい奴だと思ったがやっぱり詩遠は詩遠だった。

その日ルックは、誤解を解くだけで1日費やすはめになったらしい。
作品名:ルック・湊(ルク主) 作家名:かなみ